オンラインとオフラインが手をつなぐ
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小売業界と聞くと、「お店に商品があって、店員さんが売っている」とか「派手なイメージのない世界」というイメージを持つ人が多い気がします。だけど、じつは今こそ「じわじわと大きな波がやってきている」時期なんです。いや、もしかすると“じわじわ”どころじゃなくて、もはや“ビッグウェーブ”が来ていると言ってもいいくらいかもしれません。
今回紹介するニュースには、「西友が投資ファンドのKKRによって売却されるかもしれない」「そこにイオンやドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが名乗りを上げている」というような話が、ぎゅっと詰まっています。
なんだか、これは単に「A社がB社を買うかもしれない」という経済ニュースに留まらず、「小売の勢力図が変わるかもしれない」という大きなうねりを感じさせます。最近は投資ファンドも積極的に小売業界・外食産業に関わっていて、思い切った“再編”を仕掛けることもある。そういう動きが活発になるたびに、「ああ、小売業界って、すごくダイナミックな世界なんだな」と改めて思うのです。
いま“小売”と言っても、ぜんぶが「実店舗だけ」じゃありません。ネット通販が当たり前になったいま、オンラインとオフラインの境目がどんどん消えているんですね。
たとえば「お店で実物を見て、その場でスマホから注文して、自宅に送ってもらう」とか、逆に「ネットで見つけた情報を持って、店舗でスタッフと話しながら買う」とか。これって、これまでの感覚だと「どっちかにしろよ」と思いがちでした。でも、むしろ両方を掛け合わせたほうが便利だし、お客さんも楽しめるんですよね。
リアルとデジタルが連動する“OMO(Online Merges with Offline)”とか、“New Retail”なんて言葉がありますが、小売はまさにその最前線。IT企業やスタートアップの発想がどんどん入り込んで、これまでなかった買い物体験が日々生まれています。
物流という名の“ドキドキ”
もうひとつ、あまり表には出ないけど、めちゃくちゃ面白い分野が“サプライチェーン”や“ロジスティクス”。要するに、商品が工場から倉庫、倉庫から店舗、店舗からお客さんへ運ばれるまでの流れのことです。
ここにAIだのビッグデータだのが持ち込まれると、「今日は晴れるから、飲み物がたくさん売れる」「この地域は新商品に敏感だから、在庫は多めに用意しておこう」みたいな予測を立てることができる。スーパーマーケットの棚って、「あら、不思議。いつもちゃんと商品が並んでるなぁ」と思うかもしれませんが、その裏には緻密な計算があるんですね。
さらにはドローンで宅配しようとか、自動運転車で運ぼうとか。昔はSF映画の中だけだったものが、わりと実用可能なものになっています。この“物流の夢”は、就活生の皆さんが飛び込んだら、面白いイノベーションを起こせるかもしれません。
データがつくる“個客”の世界
小売の世界では、大量にデータが集まります。POS情報や会員カードの購買履歴、SNSの流行など、情報の宝庫。でも重要なのは、データをただ見るだけじゃなくて、“人が求めているもの”をどう実感するか、ということです。
「この商品は若い人に人気があるから売れるはず」と思いきや、実はシニア層が買っているとか。数字を追うだけではわからない“人間らしさ”が必ずある。そこを見つけたとき、「ああ、小売ってデータだけじゃダメなんだ」と気づきます。データと“お客様への想い”を両方大事にできる人なら、すごくやりがいのある仕事じゃないかな、と思うんです。
業界再編は、大きな“キャンバス”を広げる
今回の西友売却のニュースでもわかるように、大手企業が合併や買収をしたり、外資系ファンドがガツンと投資してきたり、業態同士が手を組んだり……そんな“組み合わせの変化”がどんどん起こっています。
これは言いかえると、「新しい仕掛けを考えよう」というチャンスでもあります。コンビニにスーパーの要素を足してみたり、ディスカウント店とテクノロジー企業がタッグを組んでみたり。なんだか、ベンチャー企業のようなチャレンジ精神旺盛な感じでワクワクしませんか?
就活生の皆さんが「こんな新サービスはどうかな」と思いついたら、意外と近い将来に実現できるかもしれない。それが“いま”の小売業界には、けっこうマジであるんです。
小売業界は“生活インフラ”
小売業界のすごいところは、「生活に根ざした接点」があること。食べるものから日用雑貨、時には医療や金融サービスまで、一生ついてまわる“暮らしのこと”に関わるわけです。
オンラインで注文すれば何でも届く時代に、じゃあリアル店舗はどうなるの? と思われるかもしれない。でも、人と人が出会ったり情報を交わしたりする場としての店舗は、まだまだ大きな価値があるし、これからもっと進化するかもしれない。
店舗内にカフェがあったり、イベントやセミナーが開かれたり、地域のコミュニティづくりに貢献したり――想像すると、やれることは山ほどありそうです。
あなたの手で、新しい“お店”の物語を
就職活動していると、どうしても「この業界は明るい」「この業界は厳しい」みたいな噂話に振り回されがち。でも小売に関して言えば、“いま”こそ面白いネタがたっぷり転がってる。
テクノロジー分野が好きな人ならDXに挑戦できるし、新しい物流サービスを企画して世界を変えちゃうかもしれない。マーケティング好きなら、“個客”の心を掴むキャンペーンを打ち出せるし、サービス企画が好きな人なら“リアル店舗×ネット”の新型業態を形にするチャンスがある。
「変化が多いと不安だ」という人もいます。でも、変化が多いからこそ、アイデアが認められたり、新しい役割がどんどん生まれたりする。“大改革の真っ只中”というのは、“大チャンスの真っ只中”とも言えます。
小売は「商品を並べて売るだけ」じゃない。そこには、お客さんの毎日の暮らしがあり、運んでくれる人がいて、データからアイデアを生み出す人がいる。いろんな仕事が交わって、ひとつの“物語”を作っているような業界なんです。
もし「実は小売って面白そう」と少しでも感じたら、怖がらずに飛びこんでみるといいかもしれない。きっと、あなたが思ってもみなかったような世界が広がっていますよ。
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