孤独をAIに打ち明けるってどうなんだろう
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孤独・孤立の悩み 相談に生成AI 八王子市、来月から試行:日本経済新聞
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世の中には、いままで想像もしなかったサービスが次々と生まれるもので。たとえば東京の八王子市が、孤独や孤立で悩む人向けに、生成AIのチャットを使った相談窓口をつくるらしい。24時間365日、スマホから匿名で相談できるという。
そんなニュースを見かけたとき、ぼくは「へぇ、自治体もそこまでやるようになったんだ」と正直ちょっと驚いた。これまでは役所に直接出向いて、窓口で相談して、それから話を進めるというのがセオリーだった。だけど外に出るのもしんどいときってあるし、「誰にも顔を知られずに悩みを打ち明けたい」人だっている。そういう人にとっては、AIが“最初の一歩”を受け止めてくれる。これも素晴らしい活用の仕方だと思う。
会わずに相談できるって、実はすごく大事
悩みを抱えているときって、「友達に話したら迷惑かも」「家族に言いづらい」という場合がある。むしろ誰かに会うこと自体がしんどい。そんなときに「とりあえずAI相手なら大丈夫」と思えるのは、すごく大きな救いになる。
AIに気持ちを吐き出してみて、そこから適切な相談先を紹介してもらったり、「もうちょっと話せるかも」という元気が湧いてきたり。そういう段階を踏むことで、本当に必要なところへ到達できる人は、けっこういるかもしれない。
ぼくもAIによく相談している
仕事で困ったとき、ぼくはAIに向かってぶつぶつ言ってみることがある。何か意見を否定される心配はないし、会話の流れで「自分が本当に聞きたいこと」を引き出してもらうこともある。
たとえば、「頭の中がごちゃごちゃしていて、何に悩んでいるのか自分でもわからない」というとき。AIに向かって適当なキーワードを並べながら、「つまりこういうこと?」と聞き返してもらえるだけで、自分の気持ちが整理されることがある。
しかもAIは否定しないし、怒鳴ったりも、ちょっと上から目線で説教するようなこともない。たまに妙な答えが返ってきても、「ああ、AIだからこういうこともあるのか」くらいの気分で、むしろ気がラクだ。どんなに頭の回転が速い上司や先輩も、忙しければ「あとにしてくれ」って言うかもしれない。でもAIはいつも待機していてくれる。
使う人の力量が問われるAI
ただ、AIは万能じゃない。上から目線で説教はしないし、思いもよらない切り口を提案してくれることはあるけれど、そのあとの判断や行動は自分に返ってくる。
「AIがこう言ってたから大丈夫」と、疑いもせずに動いてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることもある。それは結局のところ、自分自身の「考える力」や「ビジネススキル」が問われるからなんだと思う。AIはヒントを出してくれるけれど、最後に舵を切るのは人間。
たとえば就活で「どんな業界が合いそう?」とAIに聞いてみて、提案をいろいろもらったとしても、そこから自分がどう感じ、どう動くかで人生は変わっていくはずだ。AIのアドバイスをガイドブックに書いてある内容と見比べたり、具体的に企業の情報を深掘りしていったりする“作業”は、どうしても自分がやるしかない。
就活で悩むとき、AIは使えるのか
就活ってけっこう孤独を感じやすい。周りの友だちも同時期に大変だったりして、うまく助け合えないこともある。そんなときにAIを「最初の相談相手」にするのは、意外といいと思うんだ。
まずは「こんな業界に興味あるんだけど、向いてるのかな?」とか、「自己PRってどう書けばいいんだろう?」とか、思いつくままにAIにぶつけてみる。するとAIは、「それならこういう方向性もありますよ」と提示してくれたり、「もっと掘り下げるとしたら、何に興味がありますか?」と逆に質問してきたりするかもしれない。そうして会話をしているうちに、自分の頭の中がちょっとずつ整理されていく。そこからふっと、「あ、この企業は面白そうだ」とか「こんなエントリーシートが書けそうだ」というヒントが見つかることもある。
「否定しない」相手に気持ちを聞いてもらう
悩みって否定されたり、笑われたりするんじゃないかって思うと、余計に話せなくなる。AIは基本的にそういう反応をしてこないから、素直な気持ちをさらけ出しやすい。
もちろん、最後は人間の誰かと話したり、企業の採用担当と接触したり、本当に自分が納得できる行動を取る必要があるんだけど、そこに行き着くまでの“下準備”としてAIと会話するのは、ありだと思う。
自分の悩みを「外に出す」ためのツール
ぼくが思うに、AIって「悩みを外に出す」ためのツールとして天才的に使える。頭の中でこねくり回しているだけでは解決しない問題を、いったん言葉にしてみる。その相手がAIなら、相手を傷つける心配もないし、聞かれたくないことまで深追いされることもない。自分でペース配分をしながら質問できる。
それに「自分はこうしたいけど、これで合っているのかな?」という気持ちを試すときにも、AIはちょうどいい壁打ち相手になる。否定することなく、しかもそこそこ的確なコメントや選択肢をくれる。たとえば「こんな自己PRはどう?」と聞けば、具体的な文章をささっと提案してくれるし、それを読んで「いや、ちょっと違うな」と思えばまた修正を頼める。そうやってやり取りをしていくと、いつのまにか自分の中で答えが固まってくる。
行政とAIがタッグを組む世界
八王子市がやろうとしていることは、いわばAIを「窓口の入り口」に配置すること。誰かに相談したいけど、いきなり人と話すのはちょっと怖い――そんな人が24時間いつでもアクセスできる。AIが悩みを聞いたうえで、「それならこういう支援がありますよ」と人間の専門家につないだり、ほかの制度を紹介したりするわけだ。
こういう仕組みが広がれば、いろんな悩みをこっそり相談できる場所が増えていく。まったく会わないでずっとAIだけで済ませる人もいるかもしれないけど、実際は多くの人が「じゃあ、もうちょっとだけ勇気を出してみよう」と思うきっかけになるんじゃないかと思う。
AIは否定しない。だからこそ、しっかり考えたい
AIは優秀だし、否定もあまりしない。でも、それに甘えて「AIが言ってたからOK」という態度をとり続けると、自分の思考が停止してしまう危険もある。AIはあくまでヒントをくれる道具であって、自分の人生を決めてくれる神さまじゃない。
自分で考えて、自分が責任を持って動く。そのうえでAIがいろんな角度からフォローしてくれる。そういう使いかたができれば、ぼくらの世界はずいぶん変わると思う。たとえば就活だって、孤独を感じながら黙々と悩むのではなく、AIにぽつりぽつりと心の声を吐き出せるだけで、いままで見えなかった選択肢が見えてくるはず。
行きづまったらAIに打ち明けてみる。とにかく外に出してみる。否定やダメ出しがないから、遠慮せずに本音を探りやすい。出てきたアイデアをどう取捨選択して行動につなげるかは、自分の腕のみせどころ。ぼく自身も、AIにはいつもそういうふうに助けてもらっている。そして最終的には、人間同士のコミュニケーションをもう一段アップグレードするツールとしてAIを使えたら、そりゃもう便利で面白いだろうと思います。未来はきっと誰にでも優しい時代になるかもね。楽しみです。
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