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マックの値上げと値下げ 価格戦略

マックの「二兎追う戦略」とは?

本記事では、著作権の関係上、具体的な内容の詳細な引用は避けつつ、リンク先の記事を参考にして執筆しています。記事の全文をご覧になりたい方は、以下のリンクから原文をご確認ください。

マック、二兎追う価格ミックス:日経MJ

※リンク先は日経MJの記事です。閲覧にはログインが必要な場合があります。

マクドナルドが、商品の約4割を値上げしながらも、一部では破格のセットメニューを導入したというニュース。なんだか、「あっちを高くして、こっちを安くして」という複雑なことをしているように見えます。これを専門的には「価格ミックス」と呼ぶそうです。つまり会社側は「利益を落とさず、でもお客さんにも逃げられず」という難題にチャレンジしているわけですね。今回の取り組みには、値上げによる収益確保と、値下げによる客数キープという二兎(にと)を同時に追う狙いがあります。

節約志向とのせめぎ合い

ここ数年で原材料や人件費がぐんと上がりました。外食企業は値上げしたくても、お客さんが離れてしまうことを怖れ、これまでなかなか大幅には動けなかった。にもかかわらず、今のマックは「でもやるしかない」と腹をくくっているように見えます。それだけ世界的に価格が上がり、しかも人手不足が深刻になっているということです。

わかりづらい言葉をかんたん解説

「価格ミックス」

マクドナルドが打ち出した値上げと値下げを組み合わせた戦略。全商品を一律に値上げするのではなく、人気商品や客寄せ商品の一部をあえて安く提供して、来店してもらい、ほかの商品の値上げ分を補っていく狙いがあります。

「原材料高騰」

世界的な物流の乱れやエネルギー価格の上昇などで、食材の仕入れコストが軒並み上がっている状態です。とくに外食産業では、輸入食材に依存している部分が大きく、価格転嫁は避けて通れない問題となっています。

ハンバーガーセット復活が示す「大衆の気分」

記事によれば、これまで単品のみで提供されていた最安値のハンバーガーに、ドリンクとサイドを付けた500円セットを登場させたそうです。値上げの一方で、こうして「気軽に手が届くメニュー」を用意することは、いまの大衆の「節約したいけど、何かと楽しみはほしい」という気分をうまく捉えているのだと思います。

アメリカでも、似たように5ドルのセットメニューがヒットしているといいますから、「安いのがありがたい」のは時代を問わない真理のようです。

値上げは「投資」のため?

マックの店舗では、セルフ注文のタッチパネルや、配達専用カウンターなどの新しい設備への投資を進めています。人手不足が解消しないなか、お店を動かすためにはデジタル化は必須。その資金をどこかで捻出しなければなりません。だからといって、ただ値上げするだけではお客さんの足が遠のく。そこで「高い商品」と「お得感のあるセット」の両立が必要になるのです。

このニュースから見える、いまの時代背景

外食だけに限らず、世の中には「安く抑えたい」気持ちと「ちゃんとしたサービスにお金を払いたい」気持ちが、同時に存在しているように感じます。言い方を変えれば、「節約志向だけど、満足度も下げたくない」と。これは多くの消費者が直面する、二律背反の感情です。

企業側はそんな微妙な心の揺れを見極めながら、新サービスへの投資や利益確保を模索し、かつお客さんに「お得感」をアピールしている。まるで綱渡りのようですが、そこにイノベーション(新しい工夫)が生まれる余地もあるでしょう。

ぼくは「どっちも大事」というマックの姿勢に、ちょっとした希望を感じます。儲けたい、でも安くもしたい。いわば「矛盾を抱え込んで、それでも前へ進もうとする」姿は、いまの社会そのものでもあるからです。

実際、企業は値上げすることでしか生き残れない部分があるし、消費者もできれば値上げは困る。でも、ここに「新しいアイデアが生まれる場所」があると思います。たとえば、セルフ注文を進めることで人手を減らし、スタッフには別のサービスに力を注いでもらう。あるいは500円セットという入り口から「ちょっとだけリッチな商品」を試してもらう――。こうして考えると、マックの二兎追いは、単なる値上げでは終わらない「次の何か」の始まりかもしれません。

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