リクルートWebマガジンVamos(バモス)では、今回技術の未来を形作るパイオニアに光を当ててみました。電子部品・半導体の検査装置というニッチな分野で世界トップシェアを誇る上野精機株式会社にインタビュー。
世界最速の処理速度、世界最小製品の搬送技術、わずか10μのクラックまで検出可能な外観検査といった、圧倒的な技術力で国内外から高い評価を受け、 経済産業省「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されるなど、 世界を舞台に活躍する企業。
1972年の創業以来、上野精機は半導体産業を支える企業として、開発・設計・製造・販売・メンテナンスを自社で一貫して行う生産システムを特徴とし、飛躍的な成長を遂げてきました。その独自の技術力は、特許庁長官賞や第4回ものづくり日本大賞経済産業大臣賞をはじめとする数々の輝かしい受賞歴によって証明されています。新しい価値を世の中に生み出し、お客様に感動を提供することを目指し、独自の技術ノウハウと豊かな想像力を駆使して、日々モノづくりに励んでいる上野精機。技術の可能性を常に押し広げ、業界に新たな基準を築き上げています。
2023年入社で現在、製造技術職として活躍中の方に 「上野精機」の魅力を聞いてきました。
上野精機株式会社
製造技術職
2023年 入社
私は生まれも育ちも北九州なのですが、実は就職活動を始めるまで上野精機のことは知りませんでした。それが大きく変わったのは、大学でのある出来事がきっかけでした。地元、北九州で就職希望を持っていた私に、研究室の教授が将来性のある業界について話してくれたんです。「半導体業界はこれから急速に成長していく」という話でした。
その中で、地元にもそうした業界で活躍する企業があること、それが上野精機であることも教えてくれたんです。それが上野精機を初めて知ったタイミングでした。
さらに先生からは実際に上野精機を訪れることを勧めてくれました。地元でありながら、世界的にも影響力のある企業がどのようにしてそのポジションにいるのか、直接見て感じることが大切だと。その言葉を受けて、会社見学に参加することを決めたんです。
訪問した際に見た技術の高さと、そこで働く人々の情熱が、私にとって大きな衝撃でした。ここで働きたいと強く思った最初の瞬間ですね。
地元への貢献という意味でも、自分自身の成長という意味でも、上野精機は私にとって最適な場所であると確信しました。教授の一言がなければ、この道を歩むことはなかったでしょうし、地元企業であることの意味を再認識するきっかけもなかったと思います。それが、私が上野精機を志望した理由です。
組立課での仕事は本当にやりがいがあります。特に、私たちが取り扱う検査装置は非常に精密で、微細な調整が必要とされるんです。作業は社内だけでなく、お客様の現場でも行います。装置の不具合などが最終的には正確に動作するようになる過程では、子供の頃に一生懸命にプラモデルなどを集中して組み立てていた感覚になってきます。
説明会で見た検査装置の実機の印象が強烈だったので、その時感じた驚きと感動が、今でも私の原動力になっています。装置が完成し、初めて動き出す瞬間は、言葉にできないほどの達成感と喜びを感じます。それが、この仕事を続ける大きなやりがいの一つです。
大変と感じる部分は、やはり装置がお客様の要求する通りに正確に動作するようにすることです。微細な調整が必要な場合が多く、何度もテストを繰り返し、微調整を加えていかなければなりません。その過程で、時には思うようにいかないこともありますが、そうした困難を乗り越えた時に得られる達成感は非常に大きいです。また、チームで一つの装置を完成させる過程で、同僚や先輩から新しい知識や技術を学ぶこともでき、それが自分の成長につながっていると感じています。
私はまだ入社1年目なので、先輩たちに同行させてもらっていますが、経験を積んでいくと、直接お客様の声を聞く機会が多くあると思います。お客様からのフィードバックは、私たちの仕事にとって非常に貴重であり、お客様の期待に応えられた時の喜びや感謝の言葉をいただくと、すべての努力が報われる瞬間でもあります。これもまた、この仕事を続ける大きな動機の一つです。
上野精機が世界で競争力を持つ最大の理由は、私たちが特化しているニッチな分野にあります。私たちは、一般的な検査装置を製造しているわけではなく、半導体需要に応える、高度にカスタマイズされた精密機械の開発に力を入れています。
ライバル企業は海外の企業であり、私たちの技術力が如何に世界レベルで競争しているかを実感します。これは、上野精機における技術開発チームの努力の賜物であり、先輩方がイノベーションを追求している証拠だと思っています。
世界と競うことができる企業で働くことは、私にとって大きな誇りであり、同時に大きな責任でもあります。組立課の仕事は、単に製品を組み立てるだけではありません。それは、世界中の様々な業界で使用される技術に貢献しているということでもあると思うんです。私が組立や調整に携わる検査装置が、世界のどこかで誰かの役に立っていると思うと、非常にやりがいを感じます。
また、海外の企業と競争する中で、常に最新の技術動向を追い、学び続ける必要があります。これにより、自分自身のスキルアップにもつながっています。上野精機で働くことが、自分自身の成長にも大きくつながっていると感じています。
まさにその通りです。上野精機は、世界と競うために常に挑戦し続ける企業です。その一員として、日々新たな発見があり、成長を続けることができるのは、本当に刺激的です。そして、私たちの検査した部品が世界の様々な場所で活躍しているという事実は、これ以上のやりがいはないと思います。それに、私たちの技術が世界の様々な産業を支え、影響を与えていると考えると、仕事への情熱はさらに強まりますね。
私たちの仕事は、個人の成長だけに留まらず、より大きな社会的な意義を持っているように感じます。これからも技術の進歩に貢献し続けるために、日々努力を重ねていきたいと思っています。
実は、社会人になることに対して不安を感じることはほとんどありませんでした。私にとって、新しい環境や未知の課題に挑戦することは、常にワクワクするものでした。学生時代から新しい知識を吸収することに喜びを感じていたので、社会人になってもその姿勢は変わりません。上野精機での仕事は、まさに毎日が新しい発見と学びの連続で、それが私の日々のモチベーションになっています。
上野精機には非常に多くの経験豊かで優秀な先輩がたくさんいます。ですから、私は常に、経験豊富な先輩方に積極的に話を聞き、アドバイスを求めるようにしています。特に、新しいプロジェクトや技術に取り組む際には、先輩方の知識や経験が大きな助けになります。また、仕事への姿勢や問題解決のアプローチからも、多くを学ぶことができます。
もうひとつ学ぶ上で大切にしていることは、失敗からの学びです。 失敗から何を学び、どう改善していくかが重要になってきます。 私は失敗した際には、その原因と解決策を細かくノートに記録するようにしています。 これにより、同じミスを繰り返さないように心がけています。
また、失敗を経験することで得られる教訓は、今後の仕事において非常に貴重な財産となります。失敗からしっかりと学ぶ姿勢が、成長への近道だと私は信じています。
先輩方の姿勢から学んだ部分もあります。そもそも上野精機では、本当に育てる文化が根付いていることを実感します。先輩たちは、新入社員の私たちが持つ疑問や不安に対して、常に耳を傾けてくれます。特に技術的な課題に直面した時、先輩たちはその解決方法を丁寧に教えてくれるだけでなく、問題解決のプロセスを理解できるように導いてくれます。このようなサポートがあることで、私たちは自信を持って仕事に取り組むことができ、日々の業務を通じて成長を実感しています。
また、同期との関係も良いので、お互いの成功を喜び、困難に直面した時は助け合います。仕事の状況を共有することで、互いに学び合い、成長していくことができるんです。このような協力的な環境が、1年目の私たちでも安心して仕事に取り組める大きな理由の一つです。
そうですね。私は上野精機のこの育てる文化に非常に感謝しています。先輩や同期からのサポートがあるからこそ、新しい技術や知識を学び、挑戦することができます。また、この文化は私たちが困難に直面した時にも強さを持って立ち向かえるようにしてくれます。自分もいつか後輩をサポートする立場になった時、この文化を受け継いでいくことができればと思っています。
これからの道を選ぼうとしている就活生や転職活動をしている皆さんは、いろいろなことで悩まれていると思います。妥協せずに考え抜いて欲しいと思います。
職場はただ仕事をする場所ではなく、自分が成長し、能力を発揮できる場であるべきです。そのためにも納得のいく環境で働くことは大切だと考えています。
私自身が、日々新しいことに挑戦し、失敗から学び、成長していく過程を楽しんでいます。皆さんも自分の興味や情熱に正直に、そして勇気を持って一歩を踏み出してください。応援しています!