
DeepSeekとエヌビディア AI時代のゆくえ
中国AI「DeepSeek」とエヌビディアの急落
本記事では、著作権の関係上、具体的な内容の詳細な引用は避けつつ、リンク先の記事を参考にして執筆しています。記事の全文をご覧になりたい方は、以下のリンクから原文をご確認ください。
(Compass)エヌビディア 絶頂の利益率「6割」の行方:日経ヴェリタス
※リンク先は日経ヴェリタスの記事です。閲覧にはログインが必要な場合があります。
水鳥が湖面を優雅にすべるとき、水面下では忙しなく足を動かしている――。まさにそんな光景が、先日の米エヌビディア株の急落と、中国発の新たなAI「DeepSeek(ディープシーク)」の登場で重なって見えました。
「なんだかいつもと違う風が吹いてきたな」と感じる瞬間は、肌で捉えるより先に数字や株価の動きに表れるもの。「水鳥の羽音に驚く」という言い回しどおり、1月27日にはエヌビディアの株価が1日で17%安を記録し、AI業界の耳目をさらいました。
専門用語をかんたん解説:AIブームのカギを握る言葉たち
DeepSeek(ディープシーク)
今回話題になった中国発のAI「DeepSeek」は、低コストかつ高い処理能力を備えた新世代の人工知能モデルです。専門家のあいだでは「膨大な学習データをもとに、より効率的な推論や生成を行う仕組みを整えている」と評判です。要するに、既存の高価格AIに比べて費用対効果が高い、というわけですね。
「売上高営業利益率」
記事中で繰り返し登場する「売上高営業利益率」は、企業の売り上げのうち、どれだけが本業のもうけとして残るかを示す指標です。エヌビディアの約60%という数字は、ものすごい人気商品を市場が欲しがり、値段交渉なしで買ってくれる状態を映し出しています。
ITバブルの記憶と重なる時代背景
ほんの20年ほど前にも、「ITバブル」というお祭り騒ぎがありました。株価が天井を突き破る勢いで上がり続け、「これが新時代の幕開けだ」と言われていた。でも、ある瞬間、市場は一気に冷え込みを見せはじめたのです。
今回のAIブームは、それら過去のバブルと同じものではありません。技術の進化はさらに進んでいますし、実用面でもAIは社会のあちこちに浸透しはじめています。ただ、「ピークを迎えたときの熱狂ぶり」と「どこかから忍び寄る終わりの気配」という現象は、不思議と歴史の繰り返しを感じさせるのも事実です。

AIが描く次のステージ
エヌビディアのような企業が高い利益率を保てるのは、需要と供給のバランスがうまく回っている間。そこに突然、「DeepSeek」のような低コストで実用性の高いライバルが現れたらどうなるでしょう。値下げ競争が始まれば利益率は一気に下がるかもしれません。しかし、その一方で、AIの導入ハードルが下がり、利用者が爆発的に増える可能性だってあるわけです。
米ゴールドマン・サックスが示した4つのフェーズの見立てによれば、(1)エヌビディアのような“メインプレーヤー”が注目され、(2)インフラ企業が加速し、(3)AIを現実の製品に埋め込む企業が台頭し、最後に(4)すべての企業がAIを活用する、という道筋が想定されています。そう考えると、「DeepSeek」がもたらすインパクトは、想定された道筋の一つかもしれません。
水面下で加速するイノベーション
「いま一番輝いている企業の株が、これからも一番の投資対象とは限らない」という言葉を聞きます。エヌビディアが築いた大きな成功が、長く続くのか、あるいは次の動乱期を迎えるのか――その行方は、結局「後になってみないとわからない」ものなのでしょう。
2月26日に予定されるエヌビディアの決算がどんな数字を叩き出し、それに市場がどう反応するのか。また新たな芽が出るのか。水面下でバタ足をしている水鳥の動きは、まだまだ私たちの想像を超える展開を見せてくれそうです。
ここで大切なのは、「驚き」は終わりの合図ではなく、新しい幕開けのサインでもある、ということ。
驚きと期待、いまこの瞬間こそ、未来がぐんぐん広がる一番面白い時間なのかもしれません。
Vamos学生メンバー募集
Vamos学生メンバーとして一緒にWebマガジンの運営にチャレンジしてみませんか? Vamosの一員として企業取材を進めていくと、自然と業界研究やマーケティングスキルが身につきます。すでに多くの学生が参加しており、インタビュー経験を就活に活かしている人も多数! 詳しくは参加者の体験談をリンクからご覧くださいね。参加希望は、Vamos公式LINEに「説明会参加希望」と送信するだけです。

Vamos公式LINEはこちら