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Apple intelligence 75兆円投資

アップルが挑む大規模投資の背景

本記事では、著作権の関係上、具体的な内容の詳細な引用は避けつつ、リンク先の記事を参考にして執筆しています。記事の全文をご覧になりたい方は、以下のリンクから原文をご確認ください。

アップル、米で75兆円投資:日本経済新聞

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アップルが、約75兆円(5000億ドル)をかけて米国に大規模投資をする――。記事によると「テキサス州に新工場をつくり、AI関連のサーバーを生産する」という具体的な話からはじまります。アメリカに向けた生産移管を進め、従来は海外で組み立てていた製品を徐々に国内回帰させる。しかも、今回の投資総額はアップル史上最大だといいます。

 ぼくらの目はどうしても「75兆円」という巨額に釘づけになりますが、その金額の裏には「これからはAIの時代だ」という確信や、米国での雇用創出によって得られる政治的メリット、さらには世界的な供給網(サプライチェーン)の変化への対応など、いろいろな理由が隠されているようです。

テキサス新工場がもたらすアメリカ回帰の波

この工場は、アップルの生成AI「アップルインテリジェンス」向けのサーバーを中心に生産する拠点になるとのこと。AIサーバーと聞くと、ふだんのスマホやパソコンにはあまり縁がないように感じるかもしれませんが、AIを動かすには膨大なデータを処理できる強力なサーバーが欠かせない。その土台を自前で作り込もうとするアップルの動きが、「生産をアメリカ国内でやるぞ」という姿勢とセットになっているわけです。

さらに、ミシガン州では半導体設計の研究開発(R&D)拠点を新しく設置するという話も。アップルだけでなく関連部品会社(サプライヤー)も巻き込みながら、米国全体に新しい雇用を生み出す。専門人材はもちろん、周辺のサービスに関わる仕事も増えるでしょうから、地域の経済波及効果は大きそうです。記事によれば、およそ2万人の新規雇用が見込まれています。

「生成AI」「R&D」ってなに? むずかしい専門用語をかんたん解説

記事のなかで気になるのは、やっぱり「生成AI」という言葉。これは、膨大な学習データをもとにテキストや画像などを自動生成するAI技術のこと。いわゆる「ChatGPT」に代表されるような、文章や回答をAIが生み出す仕組みです。アップルの「アップルインテリジェンス」も、同じように“人間のように考えて答える”ことをめざすAIの一種だと考えていいでしょう。

もうひとつは「R&D(Research and Development)」。これは「研究開発」のことで、製品やサービスを進化させるための調査や実験などを行う部門をさします。半導体や機械学習、ソフトウェアのように、技術そのものをコツコツ作り上げていく仕事が含まれています。

トランプ政権とアップル、米国投資の舞台裏

記事には、トランプ大統領とティム・クックCEOの会談がちらりと出てきます。トランプ氏が「関税を払いたくないから、アップルは米国への投資を選んだようだ」とコメントした、という話も。以前から中国での製造を続けていたアップルにとって、追加関税は痛手です。第1次トランプ政権で「米国に投資を拡大すれば関税対象から外す」という取引があったのは有名な話。つまり、政治とビジネスの駆け引きがこの大投資の背景にある、ということです。

もちろん、アップルがAIサーバーや半導体といった先端分野を国内で育てたいという思惑もあるでしょう。結局は「巨大市場である米国の政治動向を踏まえつつ、次世代の主役であるAIを押さえたい」という狙いの集合体だと考えられます。

AIと経済の行方を示す「時代背景」

AI技術が一気に身近になり、多くの企業が一斉に開発競争に乗り出すこの時代。サプライチェーンの見直しも含めて、各国が「自国のなかで開発から生産までを完結させたい」と考える方向にシフトしはじめています。今回のアップルの事例は、その象徴的なひとつといえそう。

かつては「世界の工場」としてアジアへと生産拠点が移った流れが、今度は米国へ戻りつつある。これは単なるビジネスの話にとどまらず、国際社会の勢力バランスにも影響を与える可能性があるでしょう。

「お金」より「つくる意志」が大きな意味をもつ

ぼくらはつい、「75兆円ってすごい金額だ」と目を丸くしてしまいます。でも、いちばん大事なのは金額の桁よりも「これからの技術を、どこで、誰が、どうやって育てるのか」という意志や姿勢です。テキサスやミシガンに広がる新しい工場や研究拠点には、きっと多様な人材が集まり、多様なアイデアが交わされるはず。そこからまた「新しい何か」が生まれてくるんだろうな、と想像すると、わくわくするじゃないですか。

グローバル化の時代から「自国内に戻そう」という動きが出るのは、ひとつの大きな揺り戻しでもあります。もしかすると、そのうちまた「世界中でつくろう」という流れがめぐってくるかもしれません。そういう循環を繰り返しながら、技術や社会はひとつずつ前に進んでいくのでしょう。

私たちの暮らしも、こうしたニュースの延長線上にあります。AIや半導体という言葉に難しさを感じても、「世界と技術のうねりを、いっしょに乗り越えているんだなあ」と思うだけで、少し世界が近くなる。そんな広がりを楽しみながら、このニュースに耳を傾けてみるのも悪くないと思いますよ。

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