
富士通、ATM生産撤退
キャッシュレス時代から見えてくること
本記事では、著作権の関係上、具体的な内容の詳細な引用は避けつつ、リンク先の記事を参考にして執筆しています。記事の全文をご覧になりたい方は、以下のリンクから原文をご確認ください。
※リンク先は日本経済新聞の記事です。閲覧にはログインが必要な場合があります。
日経新聞の記事によれば、富士通が長く担ってきたATMや銀行窓口用の営業端末の生産から撤退する方針を固めたそうです。理由は「キャッシュレスの波が急速に広がり、ATMそのものの需要が減少しているから」。わたしたちが便利だと思ってきたATMの存在が、「あれ、そういえば最近使ってないかも?」という時代に入っているのかもしれません。
何かが終わるときというのは、ちょっと寂しい気もするのですが、一方で「これは何かが始まる予兆だ」とも感じられます。富士通がATMや営業端末にかけていたエネルギーや資源は、より主力のITサービスに注ぎ込まれるようです。「日本の大きな会社が守りの姿勢ではなく、攻めの方向に切り替えをしている」と捉えると、時代の流れがはっきり見えてくる気がします。
「キャッシュレス」をやさしく解説
キャッシュレスという言葉は、最近ますます耳にする機会が増えています。これは文字通り「現金を使わずに支払う方法」のこと。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済など、さまざまな形があります。日本はかつて現金志向が強い国と言われてきましたが、スマホひとつでサクッと支払える時代に向かって、一気に環境が整いつつあるのです。
また、ATMに代わる営業端末という言葉も、ちょっと分かりづらいかもしれません。これは銀行の窓口や店舗内でスタッフが使うコンピュータやシステムのことで、口座開設や振り込み処理などを行うためのものです。これが不要になっていくというのは、利用者がオンライン手続きへ移行している証拠ともいえます。

「現金が減る」という変化
日本中どこでも当たり前のようにあったATMが、だんだん存在感を失っていく。「ちょっとしたお財布の役割」を担っていたATMは、いつしか「そこにあるけれど、あまり使わない」存在になりつつあるのかもしれません。背景には、政府や金融機関が推進するキャッシュレス化、さらに新型感染症の拡大で「現金に触れずに支払えるほうが安心」という風潮もあったでしょう。
そしてこの流れは、日本だけでなく世界的にも大きく動いています。アプリで送金したり、スマートフォンで残高を管理したりするのが、むしろ当たり前になる時代。それに合わせて企業も「古い設備や仕組みをいつまでも抱えていては、かえって負担になる」と考え始めたようです。富士通の決断は、その象徴的なできごとといえそうです。
「新しい日常」への期待と不安
ATMが減っていくという現象は、わたしたちの日常のちょっとした風景が変わっていくサインです。コンビニのレジに置かれたATMに並ぶことが少なくなる一方で、スマホを見ながらお金を送ったりもらったり、チャージしたりする行為が増えるでしょう。生活は便利になり、テクノロジーとの距離はますます近くなる。けれど「お金って、本当は何だろう?」と考える時間も増えるかもしれません。
富士通のATM生産撤退は、単に「古いものを捨てる」のではなく、「時代に合わせて前へ進む」という意思表示と捉えられます。企業だけでなく、わたしたち個人も「変わること」を受け入れないといけない流れが来ている。それはワクワクするチャンスでもあり、不安を伴うタイミングでもある。けれど、時代が変わるときはいつだってそうだったはずです。
ある日、街中のATMがぽっかり姿を消すとしたら、ちょっと戸惑うかもしれません。でも、その代わりに「お金はいつでもどこでも動かせる」という自由が手に入る。そんな未来がすぐそこまで来ているのだと考えると、「便利さはもちろん、そこに潜むリスクやルールも、みんなで学んでいかなきゃね」という気持ちになります。
富士通が踏み出すこの一歩は、わたしたちの価値観や日常を変える大きなうねりの一部なのかもしれません。現金を手にする機会が減っていく時代のなかで、「お金」ってどう付き合うべきなのか。そんなことを改めて考えさせてくれるニュースでした。
Vamos学生メンバー募集
Vamosのメンバーになって、いろいろな企業にインタビューしながら自分なりの業界研究を深めてみませんか? 多くの学生が参加しており、リアルな体験談もたくさんシェアされています。興味がある方は、下記リンクで参加者の声をチェックしてみてくださいね。参加希望の場合は、以下のVamos公式LINEへ「説明会参加希望」とメッセージするだけでOKです!

Vamos公式LINEはこちら