
日本郵便がはじめる新しい「届け方」
「ゆうパケットパフ」の登場がもたらす新風
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(物流インサイドリポート) 日本郵便、3PLの突破口:日経MJ
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日本郵便が、2月にリリースした「ゆうパケットパフ」。これが、ちょっとした話題を呼んでいます。厚さ7センチまでの専用箱、それから厚さ制限なしの専用袋を使って、いわゆる「置き配」で届けるサービスです。たとえば、いままで薄い荷物は「ゆうパケット」で郵便受けに投函(とうかん)していたけれど、それより少し大きいサイズになると、一気に「ゆうパック」の60サイズ(宅配便としては最小クラス)にジャンプしてしまう。この隙間を、今回の新サービスがうまく埋めるんですね。しかも料金は全国一律で、発送ロットやサイズに応じて「個別の相談」が可能。ヤマト運輸や佐川急便を使っていた法人の小型貨物が、日本郵便に流れそうだという声も聞こえてきます。
専門用語をやさしく解説
「3PL(スリーピーエル)」って何?
3PLとは「サード・パーティ・ロジスティクス」の略称です。企業が自社で抱えている物流機能を、第三者企業にまとめてアウトソーシングする仕組み。倉庫管理や配送手配だけでなく、在庫の最適化や業務改善の提案など、物流まわりを一括で頼める点が特徴です。
「アセット型」と「ノンアセット型」
物流の世界では、自社のトラックや倉庫などの設備(アセット)を持つ会社を「アセット型」、一方で傭車(ようしゃ)や外部倉庫に頼る会社を「ノンアセット型」と呼んだりします。たとえば、日本郵便は全国の郵便局やバイクネットワークを自前で持っているので、アセット型。その強みは「ラストワンマイル(最終の届け先)まで、自前でやり切れる」ことです。

この記事から見えてくる時代背景
手紙やはがきなどの郵便物が減り続けることは、社会全体でほぼ既定の流れになっています。その穴を埋めるために、日本郵便は宅配便サービスの拡充や3PL事業への取り組みを急いでいるわけです。しかし3PL分野の売上は、年間2兆円規模の郵便・物流部門の中で、まだ160億円ほど。現段階では小粒ですが、成長余地は大きい。そのうえ、3PL市場全体は「増収減益」という難しい局面にあり、運賃高騰によるコスト増がネックになっています。そんな状況だからこそ、全国をカバーする日本郵便のインフラには、まだまだ切り拓く余地があるという見方が強まっているんです。
「運ぶ」ことの未来
物流のメインプレーヤーだったヤマト運輸や佐川急便の隙間を縫うように、日本郵便が新たな場所を見つけはじめている。かつては「フットワークエクスプレス」の名で路線便をやり、「異形貨物」の取り扱いにもたけていた経験値がある。それがいま、郵便バイクという足回りと合わさって、法人向けに新たな強みを生み出しています。
けれど、この先も人手不足や輸送コストの高騰は続いていくでしょう。送料の安さだけでは勝負にならない時代が、もう目の前まで来ています。となると、サービス品質やイノベーション、そして「ちょうどいい大きさの配送方法」をどれだけ柔軟に生み出せるか。そこに、本当の物流競争のカギが隠されている気がするんです。
日本郵便の「ゆうパケットパフ」は、こうした変化の真っ只中で生まれた小さな風穴かもしれません。「大きすぎず、薄すぎない」荷物を届ける妙手が、企業の物流全体をどう変えていくのか。今後の動きが、ちょっと楽しみですよね。
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