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大学生&高校生が目指す宇宙への一歩

― まだ見ぬロケット開発への挑戦と、その先にある夢

こんにちは。私たちは、大学生3名と高校生1名からなる“小さなロケット製作チーム”です。これまで大学のロケットサークルなどで活動していたメンバーもいますが、「もっと自由に自分たちの考えを生かしたロケットづくりをしてみたい」という思いが高まり、新たにこのチームを結成しました。とはいえ、実はまだ具体的な製作には着手していない段階で、構想の段階にあるのが正直なところです。

それでも、大学生と高校生が協力して“宇宙を目指す”なんて、なかなか面白い試みだと思いませんか? 本記事では、私たちがどんな経緯で集まり、これからどんなロケットプロジェクトをスタートさせようとしているのか、そして目標とする種子島ロケットコンテストの概要について、たっぷりお話ししたいと思います。


1. 導入(イントロダクション)

「やってみたらいいじゃん」の一言がすべてのきっかけ

私たち大学生メンバーは、それぞれ大学のロケットサークルや学内の研究活動を経験してきました。そこで基礎的な知識を学んだり、ロケットが飛ぶ仕組みを教わったりしていたのですが、どうしても組織の方針や予算の都合などがあり、「こういうロケットを作ってみたいのに難しいな……」と感じることが少なくありませんでした。そんななか、アルバイト先である株式会社Galaxiaの社長に思い切って相談してみたところ、「やってみたらいいじゃん」と背中を押してもらったのです。

Galaxiaは宇宙ビジネスを主体にしている会社ではありませんが、新しい挑戦を歓迎する雰囲気があり、その何気ない一言が私たちの心を揺さぶりました。サークルを離れてもロケットを作りたい――そんな思いが再び燃え上がり、**“自分たちだけのロケット開発チーム”**を作ってみようと決意したのです。

高校生メンバーとの不思議な縁

そこに加わったのが、同じアルバイト先で出会った高校生メンバーでした。彼は理系コースに在籍しているものの、本格的にロケットを学ぶ機会はなく、「いつか宇宙関連の仕事をしたい」という夢を抱いている状態でした。私たち大学生がロケットづくりを再び始めようとしていると聞き、「じゃあ自分も参加してみたい!」と手を挙げてくれたのが全ての始まりです。

「大学生でも大変そうなロケットづくりに、高校生が入って大丈夫なの?」と周りからは心配の声もありました。しかし、宇宙やロケットへの熱い思いは年齢に関係ありません。高校生メンバーの素直な探究心はむしろ、私たちが見落としていた可能性を引き出してくれるかもしれない――そんな期待を感じています。

2. チーム紹介(メンバー紹介)

私たちのチームは、大学生3名+高校2年生1名の4名で構成される予定です。まだ全員が揃って具体的な作業をスタートさせたわけではありませんが、それぞれが得意な分野や興味を持っており、今後の役割分担をどうするか考えながら準備を進めています。

学年/専攻得意分野趣味・人柄の一言
大学3年(機械工学)CAD設計・機構解析プラモデル作りが息抜き。緻密な図面化や構造を考える作業が好きで、「自作ロケット」への憧れが強い。
大学2年(情報工学)プログラミング・制御ゲーム開発サークル所属。制御系プログラムへの興味が深く、ロケットのコントロールに関わりたい。
大学4年(航空工学)空力解析・材料選定航空力学を専攻。理論的な知識はあるが、自作ロケットには未挑戦。安全面も含めて学び直したい。
高校2年(理系コース)電子工作・アイデア発案宇宙への興味が強く、未知の領域にワクワク。学校ではできない実践的な研究に携わってみたい。

どんなチームになりたいか

  • 大学生メンバー:サークルや研究室ではやりにくかった発想を自由に実現したい。大学で学んだ理論を自分たちの手で形にしてみたい。
  • 高校生メンバー:進路に悩んでいるが、いま本物のロケット開発を間近で経験できるなら、その先の夢や目標が具体的になるかも。

まだ具体的な作業体制すら確立していない状態ですが、だからこそ**「これから何でも挑戦できる!」**という大きな可能性を感じているところです。


3. 種子島ロケットコンテストの概要

日本の宇宙開発を象徴する場所で

私たちが当面の目標と考えているのが、種子島ロケットコンテストです。毎年3月前後に開催されることが多く、日本各地の大学や企業、さらには高校生チームや社会人も参加する、モデルロケットの一大イベントです。実際の種子島というロケーションが持つ特別な雰囲気もあり、多くのロケット好きが「いつかあの地で飛ばしてみたい」と憧れる場でもあります。

競技種目(第21回の例)

2025年3月6日(木)から3月10日(月)まで行われた第21回種子島ロケットコンテストでは、以下の4種目が設定されていました。

競技種目ルールの概要
滞空・定点回収ロケット打ち上げ後の滞空時間と、打ち上げ地点への着地精度を競う。いかに長く飛び、正確に戻せるかがカギ。
ペイロード有翼滞空搭載物(ペイロード)に翼をつけ、放出後の滞空時間を競う。ロケットだけでなく、ペイロードの設計も重要に。
高度高度測定装置を搭載し、どれだけ高く飛ばせるかを競う基本的な種目。高度と安定性が評価のポイント。
インテリジェントロケット自律制御や特定ミッションを行う高度な設計。自動姿勢制御や特殊な機能を搭載する上級者向け。

いずれの種目も魅力的ですが、私たちのようにまだ何も手を動かしていないチームがいきなり高難易度のものに挑むのはリスクがあります。そこで、まずは基本的なロケット構造をしっかり押さえ、安定した飛行を実現することを目指そうと話し合っているところです。

4. プロジェクト概要

まだ何も始まっていないからこその可能性

実は、私たちはまだロケットのパーツを調達したり、設計図を引いたりしていません。いわゆる**“ゼロからのスタート”**という状態です。もちろん、大学生メンバーの中にはCADを使うスキルや制御プログラムに関する知識を持っている人がいますし、高校生メンバーも電子工作に興味津々です。しかし、「よし、これから具体的に作業を始めよう」と言った矢先に学業やアルバイトの予定が入り、なかなか一歩を踏み出せていないのが現状といえば現状。

それでも、私たちには**「種子島ロケットコンテストに挑戦したい!」**という明確なゴールがあることが救いです。長期的なスケジュールを考えれば、次回かあるいはその次の回にはロケットを完成させて実際に飛ばしたい――そんな夢を抱きつつ、今は以下のような構想を練っている段階です。

  1. 設計方針の話し合い
    • 全長1メートル前後、直径10センチメートル程度のロケットを目指す。
    • エンジンはモデルロケット用の既製品を利用。まずは安定飛行を最優先に。
  2. カメラ搭載の可能性
    • 高校生メンバーから「上空の映像を撮れたら面白いんじゃないか?」という提案が出ている。
    • ただし重量やスペースに制約があるため、実現するかどうかはこれから検討。
  3. 回収方法・安全対策
    • パラシュート回収が基本か。展開のタイミングや収納方法は検討中。
    • 高高度を狙う場合には、よりしっかりした安全管理が必要になることを意識。

今後の準備

  • 情報収集:過去の種子島ロケットコンテストに参加したチームの情報や、モデルロケットの基礎知識を改めて勉強。
  • 資金計画:材料費や交通費、コンテスト参加費などの概算を出し、どうやって捻出するかを話し合う。
  • スケジュール作成:学業やアルバイトとの兼ね合いを考慮し、どの時期にどれだけ時間を割けるかを整理。

こうした準備段階の取り組みが多いため、まだ具体的なエンジンテストやシミュレーションにも着手していません。逆に言えば、何のしがらみもなく自由に計画を立てられる貴重な時期でもあります。


5. チームの意気込み・目標

大学生メンバー:理想のロケットづくりを目指して

私たち大学生にとっては、「大学のサークルや研究活動だけでは実現しづらかった独自のロケット開発を、自分たちの責任のもと進めたい」という思いがあります。言い換えれば、失敗してもいいから、とにかくやってみたいのです。高校生メンバーという予想外の仲間を得たことで、むしろ私たちも初歩的なところから学び直す機会が増えそうだと感じています。

  • 学びを深める:ロケット製作には材料力学や流体力学、制御理論など多様な分野が関わります。まだ理解が浅い分野も多く、まさに“学びながら作る”のスタンスです。
  • 実際のモノに落とし込む:理論を形にする難しさと面白さ。大学の授業だけでは得られないリアルな体験が待っているはずです。

高校生メンバー:未知の世界に飛び込みたい

一方で、高校生メンバーにとっては、大学生と肩を並べてロケットを考えること自体が一種の冒険。「いつか本当に宇宙に携わる仕事がしたい」と思っていても、具体的に何をどう学べばいいかはつかめていない状態ですが、今回のプロジェクトで「大学ではこういうことをするんだ」「ロケットの仕組みってこんなに奥深いんだ」と、生きた知識に触れられるのではないかと期待しています。

  • 実際の製作を体験する:学校では理論ばかり学んでいても、物を作る機会は限られています。自分のアイデアが形になるプロセスを一から学びたい。
  • 将来の道を考える:大学受験や進路選択を控える中で、このプロジェクトが“進学先の決め手”になる可能性もあります。

6. クラウドファンディングの検討

ロケット製作には、材料費やテストのための交通費、種子島への渡航費など、少なからぬ資金が必要になります。学生だけの資金力では厳しい部分もあるため、将来的にはクラウドファンディングなどの方法で外部支援を募集する案が出ています。ただ、現時点ではまだ実施が決定しているわけではありません。プロジェクトの規模がどの程度になるか、予算はどれくらい必要かなど、検討すべきことは山ほどあるからです。

「資金が足りないからできない」で終わらせないためにも、何らかの形でサポートを募る可能性があるという認識だけは共有しています。具体的に動き始めたら、SNSやブログなどを通じて発信し、協力をお願いしていくつもりです。


7. まとめ・今後の記事予告

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。私たちのチームは、**“まだプロジェクトが始まったばかり…どころか、まだ始動すらしていない”**という段階です。よく言えば無限の可能性があるともいえますが、言い換えれば何も形にしていないので「本当に大丈夫?」と自分たちでも不安になることはあります。

それでも、大学生の知見と高校生のエネルギーが合わさることで、ユニークなロケットづくりができるのではないかと信じています。近い将来、種子島ロケットコンテストの競技会場で「このチームはいったいどんなロケットを飛ばすのだろう?」と注目してもらえるよう、まずは少しずつ準備を進めていく所存です。

今後の記事でお伝えしたいこと

  1. 初期設計のプロセス
    • ロケットの基本構造やエンジン選定、回収方法などをどう決めていくか。
    • 高校生メンバーの視点から見た「大学レベルの空力設計って何?」という素朴な疑問にも触れたい。
  2. チームマネジメントとスケジュール
    • 大学生と高校生では時間帯や試験期間が異なるため、どうやって進捗を合わせるか。
    • 予算や作業場所の確保など、具体的な壁にぶつかったときにどう対応するか。
  3. もしテスト打ち上げに進めたら、その報告
    • まだまったく見通しは立っていないが、試作機をどこでどう打ち上げるかの構想。
    • 小規模なエンジン燃焼実験なども視野に入れ、学んだことを共有。

こうしたトピックを中心に、連載形式で私たちのロケット開発(の準備段階)を記録していければと思っています。プロジェクトが進むにつれ、思わぬ失敗や新たな発見がきっとあるはず。そのリアルを包み隠さずお届けすることで、同世代の学生さんや、技術系企業の方々にも興味を持ってもらえたら嬉しいです。


エンディング

「大学生3人と高校生1人」というユニークな組み合わせで、種子島ロケットコンテストという大舞台を見据えてロケットを作る――まだ何も具体的な成果があるわけではありませんが、その分だけ夢の広がりを感じています。私たちは、失敗を恐れずに手探りでプロジェクトを動かしていきたいし、高校生メンバーがどんなふうに成長していくのかを見守りたいという気持ちもあります。

今回の記事では、「やってみたい」という思いだけで集まったチームの結成経緯や、これから始めるロケットづくりの大まかな構想をご紹介しました。今後も連載を通じて、設計のアイデアや制作現場、そして(もし実現すれば)打ち上げの様子などをお伝えしたいと考えています。どうか温かい目で見守っていただければ幸いです。