長きにわたり多くの学生と歩んできた開心塾の代表、松﨑さんが、就職や転職で悩む20代に向けてアドバイス!
就職活動は、答えのある問題から答えのない問題へとの挑戦として、社会そのものを反映しています。
開心塾は「悔ゆる余地なき青春であれ」という理念のもと、地域の保護者の皆様や13,000名を超える卒業生に支えられ、56年の歴史を持つ塾です。名前の由来は、”開かれし心”、すなわち”素直な心”。この素直な心を大切にし、感謝のできる人間を育成することを目指しています。テクニックや知識だけでなく、人としての基本的な生活習慣や感謝の心、人間性の向上にも取り組んでおり、その結果としての「合格」を追求しています。
今回は、この開心塾の理念や松﨑さんの経験を基にした、貴重なアドバイスをお届けします。
開心塾 代表 兼務 塾長
松崎先生
松﨑さん:よろしくお願いします。就活では自己分析や自己理解が非常に重要になってきます。自分自身の価値観や考え方を見つめ直すことが重要ですよね。自分の強みや弱み、価値観を明確にすること。多くの学生は、この見つめ直すという部分で悩んでいるのかなと思います。
松﨑さん:学生にとっては今までは『答えのある問題』を解いてきましたが、就活での自己分析では『答えのない問題』です。そういった今までとは違うような環境も学生たちの悩みに大きく影響していますね。そういった時にヒントになるのが哲学書なんです。
就活の過程で哲学書を読むことは、自己理解の促進、コミュニケーション力、ストレス耐性の向上などの能力を磨く手助けとなり、多角的な考え方や深い洞察を得るための有益な手段になってきます。
松﨑さん:そうです。哲学書は複雑な問題についての多角的な考え方を学べる学問です。
就活中や社会に出てからも、様々な問題や選択に直面するけど、哲学的な考え方を持っていると、より冷静に、そして深く物事を捉えることもできるようになってきます。
松﨑さん:確かに哲学書は一筋縄ではいかないことが多いですね(笑)焦らず、何度も読み返すことが大切になります。
本屋さんのビジネス書コーナーなどに行くと、哲学書を現代の価値観などで解説してくれるようなわかりやすい入門書もありますし、マンガで哲学書を解説してくれる本などもあります。そういった入門的なことから読んでみるといいかもですね。大事なことは、自分の言葉でその内容を説明できるようになるまで考えてみることです
松﨑さん:YouTubeなどでも、哲学書の内容をわかりやすく解説している動画もたくさんあります。アニメーションを使って視覚的に理解しやすく説明してくれる動画を使えば、理解も深まると思いますよ。
松﨑さん:実際に私が学生時代に読んだカミュの『シーシュポスの神話』があります。
「シーシュポスの神話」は、古代ギリシャの神話の一つで、罰として岩を山の頂上まで押し上げることを科せられます。しかし、山の頂上に近づくと岩は転がり落ち、シーシュポスは再び岩を押し上げ、これを永遠に繰り返させられるという話です。
この神話は、哲学者アルベール・カミュによって「不条理」という概念を扱ったもので、人生の不条理や意味について考えさせられるテーマになっています。
松﨑さん:仕事や日常でルーティンなタスクが続く時、それを“単なる繰り返し”と感じてしまうことって多いじゃないですか。でもその中で『新しい発見』や『成長を楽しむ』ように心掛けていくことが大事なんだということを学びましたね。日常の中での小さなモチベーションを持つことが重要と感じて、今でも自分の仕事を進めていく上での大事な価値観にもなっています。
就活や仕事の中にも、外部から見れば「無意味」と思われることは多々あると思います。
でも、そこに自分なりの意味を見出し、ポジティブに取り組むことで、毎日の仕事や挑戦にやりがいを感じることができるようになってきます。
哲学書は、ただの理論や抽象的な内容だけではなく、実生活においても役立つ考え方や視点を提供してくれます。
この考えは日々の勉強や受験勉強にも言えることですね。
松﨑さん:新しい自分を発見するためには多様な視点が必要ですし、過去の自分を振り返る時も同様です。単なる先入観での自己分析は、真実を見失う原因となり、それに基づく企業選びでミスマッチを生むリスクも高まります。今の学生にとって、哲学書を読むのは時間がかかると感じるかもしれませんし、インターネット上にはテクニック的な即効性のある自己分析の方法も溢れています。だけど、簡単な道を選ぶことが、後に誤った結果を生むかもしれません。深い自己分析のために哲学書を参考にすることに、じっくりと時間をかけることは価値があると思いますね。
松﨑さん:その通りです。例えば、面接での質問に「あなたの生きがいや価値観は何ですか?」といった深いテーマを聞かれることがあると思います。哲学書を読むことで、そういった質問に対して独自の考えをしっかりと持ち、伝えることができるようになってきます。
他者とのコミュニケーションでも新しい視点を持ち込むことができるので、グループディスカッションなどでも差別化を図る際に有利になるのかなと思いますね。
松﨑さん:就活は自己をアピールするだけでなく、自分自身を深く理解し、それを他者に伝えるプロセスでもあります。哲学書はそのための素晴らしいツールになってくるはずです。
松﨑さん:私も大変だった就活を思い出しましたね(笑)
そして開心塾の生徒たちにもまた改めて色々な話をしていきたいなと新鮮な気持ちになりました。
これを読まれる皆さんは就活に苦戦したり、投げ出したい気持ちが出ることもあると思います。ですが受験も就活もサボりたい気持ちをグッと堪えて、乗り越えて一歩先に進んでいくみなさんは強いはずです。
就活に自分で価値を見出して頑張って欲しいと思います
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