今回は、北九州と下関エリアで広く知られている地域密着型のドラッグストア兼調剤薬局チェーン、サンキュードラッグに取材をさせていただきました。
サンキュードラッグは、地域コミュニティに根ざしたサービスを提供することで、70店舗以上へと拡大してきた実績を持ちます。この度、私たちは採用担当の南さんにご協力いただき、就職活動において不可欠な「伝える力」と「聞く力」についてお話を伺うことができました。
株式会社サンキュードラッグ
採用担当 南さん
南さん: 確かに、就活においてコミュニケーション力は非常に重要です。でも、『コミュニケーション力』と言われても、具体的にどのようなスキルを指すのか、はっきりと定義されていない部分もあります。
南さん: そのイメージが1番あるかもしれませんね。コミュニケーション力の本質は、一言で言えば『効率的で食い違いのない意思疎通ができること』だと思います。
南さん: 相手が求める、または伝えるべき情報を優先的に、そして漏れなく伝えることだと思います。相手のニーズを理解し、適切な情報を話すことが大切です。
伝え方の工夫として、短く簡潔に、無駄なく情報を伝えることも重要になります。
ですが、短いからといって必ずしも良いわけではありません。
また相手との信頼関係を築くことも、後のコミュニケーションの効率を高めるためには非常に重要になってくると思います。このようなコミュニケーションスキルは、就活時だけでなく、社会人としても仕事の効率を高める上で非常に役立ちます。話すのが得意な人もいれば苦手な人もいますよね。しかし、仕事でも就活でもコミュニケーション力は、事前の準備や対策によって確実に向上できるものだと思います。
南さん: コミュニケーション力には主に2つの要素があります。ひとつは相手の話を聞く力、もうひとつは相手に伝える力です。多くの人が伝える力に重点を置きがちですが、実は聞く力も非常に重要になってきます。
聞く力の第一歩は、相手が『自分の話を聞いてくれている』と感じさせることです。相槌や礼儀も含まれてきます。また、面接などでは相手の質問の意図を理解することも聞く力となってきます。例えば、「あなたの強み・弱みを教えてください」という質問には、単に強み・弱みを知りたいわけではなく、自己分析能力や弱みへの向き合い方を評価したいという意図があります。こういった意図を汲み取る力が聞く力になってきます。
次に、伝える力の向上には、主に2つの重要な要素があります。
まずは『伝えたいことを端的に述べる』こと。これは、特にグループディスカッションや面接など、時間が限られている状況で重要になると思います。
もうひとつは『論理的に話す』ことです。これは、自分の発言に説得力を持たせるために非常に重要です。面接やグループディスカッションでは、説得力のある発言が求められます。ただ思いついたことを話すのではなく、相手を説得するためにはどうすべきかを考えながら話すことが大切です。
これらの伝える力は、就活の場だけでなく、社会人としてのキャリアを通じても非常に重要になります。自分の考えを簡潔に、かつ論理的に伝える能力は、どのような業務においても役立つスキルになってきます。
南さん: 言葉の使い方・選び方に注意しています。採用担当として、高校生から大学生、さらには中途採用の薬剤師さんまで、幅広い層の方々とコミュニケーションを取ります。そのため、伝える力と聞く力に工夫が必要になります。それは、相手に合わせてわかりやすく伝えることが必要であり、これは相手の年齢や経験に応じて変わってきます。
例えば、当社では「お客様のQOL(クオリティ オブ ライフ=生活の質)の向上」を目指していますが、QOLという概念を知らない高校生には『QOL』という言葉では伝わらない可能性があります。では、「生活の質」と説明した場合はどうでしょうか?
「生活の質」という部分もまだ曖昧に感じられる人もいるかもしれません。そこで、さまざまな角度からアプローチしていきながら、相手の理解度に合わせて話を展開していくことが求められます。要は、相手が理解しやすい方法で伝えることが重要になってくるわけです。また、話を進める中で、伝えたいポイントがいくつか出てくることがあります。そうした時は、それらをどのようにつなげて一つの流れを作るかを考えながら話すことが大切です。同様に話を聞く時も、話のポイントを捉え、それらがどのようにつながっているかを理解し、自分の中で整理することが重要です。
南さん: コミュニケーションの苦手意識を持つ学生は、まず、自分のコミュニケーションスタイルを意識し、どのように伝えているかを客観的に見ることが重要です。しばしば、私たちは考えたことをそのまま伝えてしまいがちです。特に、脈絡のない伝え方はコミュニケーションの効果を低下させます。
そのためには、面接などが終わった後、自分がどのような質問にどのように答えたかを振り返り、自己フィードバックすることが重要です。
これは「知る、気づく、動く、変わる」という自己変革のプロセスの一環です。
まず自分自身の問題点を『知る』ことから始まり、次に自分の行動や思考パターンが現状にどのように影響しているか『気づく』段階になります。
そして、『動く』というステップに進みます。ここで具体的な行動計画を立て、目標に向けて積極的に動き出します。
最後に『変わる』という段階です。ここでは、実際の行動を通じて自分自身の成長や変化を実現していこうとします。新しいスキルを習得したり、行動パターンを変更したり、新たな視点を得たりすることで、このプロセスは完結します。
自己認識を深めることでコミュニケーションスキルを向上させることができると思います。加えて、面接や他のコミュニケーションの場において、相手にしっかりと伝えたいならば、その分野においての知識・理解を持っていないと、コミュニケーションの質は低下してしまいます。就活であれば、面接前にその企業の会社情報を読み込む、業界を最低限理解しておくなどを通じて、自分が伝えたいことが明確になってきます。しっかりと準備することで、コミュニケーションは劇的に改善されるはずです。
南さん: コミュニケーションでは聞く力と伝える力のバランスを意識し、相手のニーズや期待に応じて柔軟に対応することが重要になってくると思われます。面接やビジネスの場面では、自分の話を簡潔に、しかし説得力を持って伝えることが求められます。そして、何よりも重要なのは、自分自身をしっかりと理解し、その上で相手に伝わるように調整することです。自分の強みや弱み、価値観を知り、それを適切に表現することで、より良い結果につながってくるのではないでしょうか。最後に、失敗を恐れず、コミュニケーションのスキルを磨くために積極的にチャレンジしてみてください。それが、自信を築き、成功への道を開く鍵になるはずです。
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