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エンジニアに学ぶ仕事術「全体像を把握せよ!」 | 福岡県で就活・転職に役立つ情報満載Vamos (バモス)
エンジニアに学ぶ仕事術「全体像を把握せよ!」
2024/05/15

エンジニアに学ぶ仕事術「全体像を把握せよ!」

リクルートWebマガジンVamosでは株式会社オートウェイをインタビュー。 

1969年に設立されたオートウェイは、国際的なタイヤメーカーから低価格で高品質なタイヤを輸入し、日本全国に提供。自社サイト『AUTOWAY LOOP』や、Yahooショッピング、Amazonなどのプラットフォームを通じて、国内外の消費者に驚きの価格で製品を届けています。 

オートウェイは「社員の挑戦」を企業文化の中核に置いており、「活き活きとした職場環境で、伸び伸びと成長し、ワクワクするような仕事を」というモットーのもと、社員一人ひとりの努力と成長を全力でサポートしています。 

チャレンジ精神満ちた理想的な場であり、チームワークと協調性を大切に企業文化は非常に魅力的なものです。 

今回はそんなオートウェイのシステム部でミドルエキスパートとして活躍する内野さんにインタビュー。エンジニアという専門的な分野ではありますが、そこにはどんな職種の方にも求められる共通したスキルがありました。文系・理系問わずにきっと役立つ内容となっています。ぜひ、最後までご覧ください! 

株式会社オートウェイ

システム部 ミドルエキスパート

内野さん

  • 内野さん、まずはオートウェイに入社されたきっかけを教えていただけますか? 

内野さん:前職ではシステム開発会社に勤めており、クライアント向けの仕事をしていました。そのため消費者の直接的な反応やフィードバックを得ることが難しい状況でした。一方、オートウェイでは自社製品のシステムを直接手がけ、エンドユーザーからの直接的な意見を聞きながら改善できる環境が整っている点が魅力的で、これが転職の大きな動機となりました。 

もう一つは、私自身が以前からこの会社のユーザーだったということも理由の一つですね。 

  • 同じシステムに関わる仕事でも対象が変わることでやりがいも大きく変わってきそうですね。現在どのようなプロジェクトに取り組まれていますか? 

内野さん:現在、私は会社のECサイトを構築して運営する仕事をしています。この役割は、ただ技術的な問題を解決するだけでなく、商品の販売から発送、仕入れまでのプロセス全体をスムーズに連携させることも含まれています。具体的には、ECサイトを使いやすくするために設計を最適化し、裏側でのデータ処理をより効率的にする取り組みなどを行っています。また、他部署と協力し、お客様からのフィードバックをリアルタイムで捉え、それをシステムに生かす提案を定期的に行い、改善に努めています。 

  • 直接お客様の声に触れることで、より良いサイトを作っていくという部分は達成感が大きいのではないでしょうか。やりがいなどについて詳しく教えてください。 

内野さん:オートウェイのシステム部では、お客様の声をコールセンターなどで直接集める仕組みが整っています。このような体制のおかげで、私たちは日々の業務の中でお客様の意見や要望を直接的に感じ取ることができ、それがリアルタイムで私たちの業務に反映されることもあります。たとえば、あるお客様からの具体的なフィードバックを受けて、注文プロセスの簡素化を行ったことがあります。その変更により、ウェブサイトの操作が簡単になり、顧客満足度が顕著に向上しました。この改善によってもっとスムーズに商品を購入できるようになり、それが直接的に再購入率の増加に繋がりました。一人ひとりの声が直接的にサイトの改善として形になる瞬間を体験できることは、私がこの仕事で感じる大きな喜びの一つであり、それが私たちのモチベーションを高め、常により良いサービスを提供しようとする原動力となっています。 

  • 自分自身が手掛けたECサイトが皆さんの力で、さらにアップデートしていくという体験はワクワクしますね。ECサイト運営で特別な思い出となった経験などはありますか? 

内野さん:私たちのECサイトでは定期的にキャンペーンを行うのですが、従来はその都度、サイトに反映させるためにプログラムを更新する必要がありました。営業チームがキャンペーンを素早く打ち出したいと考えても、この作業が意外と時間を要するため、組織として課題となっていました。 

そこで、私たちはプログラミングスキルがなくても営業チーム自身でキャンペーン情報を更新できるようなシステムを開発したんです。これにより、営業チームは新しいキャンペーンをすぐに反映させることが可能になりました。 

専門的なプログラミング知識がなくても、キャンペーンページのテキストや画像を直接編集できるようになり、プロモーションの詳細を迅速に更新できるようになったのです。 

  • タイムリーに施策を打ち出せるだけでなく、システム部の皆さんにとっても業務効率化となりそうですね。実際にこのシステムを導入してみて、どうでしたか? 

内野さん:大きな成果の一つは、キャンペーンの立ち上げ速度が格段に向上したことです。それに加えて、運用コストの削減、そして何より営業チームとシステム部の間のコミュニケーションがスムーズになりました。営業チームは新しいアイデアを即座に試すことができるようになり、素早く対応できるようになったことは、私たちにとっても大きな前進です。 

  • 取り組まれた内容が目に見えて業務の効率化に繋がるのは嬉しいですね!内野さんはエンジニアとして素晴らしいスキルをお持ちですが、大学で学ばれてきたことと、キャリアを積む中で学校の教育と実際の業務との間に感じたギャップについて教えていただけますか? 

内野さん:大学ではプログラミングの基本や理論的な知識を学ぶことができました。これは、技術の土台を築くには非常に重要です。大学では、特定のプログラミング言語など、技術的なスキルの基礎をしっかりと教えてくれましたが、実際の業務ではこれらをどのように応用するかが問われます。 

例えば、学生時代は主に課題が与えられ、その問題解決を目指してコードを書くという形で学びました。しかし、社会に出てからは、プロジェクトが0から始まり、何を作るべきか、どの技術を選ぶべきか、どのようにチームで協力して課題に取り組むかといったことが求められます。これは学校では学ぶことの少ない、実際のプロジェクト管理やチームワークのスキルです。ここは大きなギャップがあるように思います。 

しかし、社会人となっても学ぶ場はたくさんあるので、そのギャップは自然と埋まっていくと思います。私の場合はさまざまなエンジニアのコードを見ることは、非常に勉強になりました。それぞれのエンジニアが持つ独自のスタイルや解決策を見ることで、私自身のコーディングスキルの幅が広がり、より効率的で読みやすいコードを書くことを学びました。また、バグや予期しない問題が発生したときに、それをどのように迅速に解決するか、効率的なデバッグ方法や、他のエンジニアと協力して問題を解決する技術も身につけることができました。こういった経験からチームワークスキルなども身についていったと思います。 

さらに、プロジェクトの初期段階で要件を正確に理解し、それに基づいてシステム設計を行う能力も、実務を通じて鍛えられました。これは、実際の仕事で非常に重要で、単にコードを書くだけでなく、全体を見る眼も必要とされるからです。 

  • エンジニアとしての成長は、絶えず新しい学びと挑戦が必要なんですね。基本的な知識は重要になってくるとは思いますが、実務でスキルを活かそうとすると難しいことって多いですよね。業務で直面した課題などに対処する過程で、どのようなスキルが身についたと感じますか? 

内野さん:確かに、実務では理論だけではカバーできない多くの課題に直面します。特にシステム開発においては、バグの発生は避けられないものですが、ただそれを解決するだけでなく、バグを事前に見つけ出す能力が非常に重要です。これは、システム全体を俯瞰して考える能力を要求されるため、大学の学びでは触れられない実践的なスキルと言えるかもしれません。 

システム全体の構造を深く理解し、そこで発生可能な問題を予測し、それに対する事前の対策を講じる能力は、業務を通じて徐々に身につけてきました。例えば、新しい機能を開発する際、その機能が既存のシステムにどのような影響を及ぼすかを詳細に分析することが求められます。このプロセスでは、単にコードを書くだけでなく、そのコードが生み出す結果や、問題点を予見する戦略的な思考が不可欠です。 

また、チーム内でのコミュニケーションも非常に重要なスキルです。プロジェクトを進める上で、チームメンバーとの意思疎通を図り、周りの意見や提案を理解することがプロジェクトの成功に直結します。これは、技術的なスキルと同様に、エンジニアとしてだけでなく、どの職種においても必要なスキルだと感じています。 

  • エンジニアというお仕事は非常に専門的な分野というイメージがありますが、社会人として求められる資質に似ている部分も多いのですね。経験から学んだことで、就職活動を控えている学生たちに向けたアドバイスはありますか? 

内野さん:確かにエンジニアリングは専門的な技術が必要ですが、実際にはどの職種でも求められる共通の資質が多いですね。特に新入社員の頃は、つい自分の担当する具体的な仕事に集中してしまいがちですが、その仕事が会社全体の目標やプロジェクトの中でどのような役割を果たしているのかを理解することが非常に重要です。私が学んだ重要な点は、単にタスクをこなすだけではなく、そのタスクがどのように全体の目標に寄与しているかを常に意識することでした。 

また、様々なプロジェクトに積極的に関わることで、全体的な視点を養うことができます。これにより、一つひとつの作業がどのように連動しているかを把握し、より効率的で効果的な方法で仕事を進めることができるようになります。この経験は、エンジニアだけでなく、どの職種においても非常に価値のあるものです。 

就職活動をする際には、自分が志望する職種や業界で求められるスキルや資質をしっかりと理解し、自分がどのように貢献できるかを考えることは大切だと思います。また、面接などで自分のこれまでの経験がどのようにその職種に役立つかを、具体的に説明できるように準備しておくことも大切ですね。 

  • 全体的な視点を養うことで成長速度も大きく変わってくるように感じます。 一生懸命になってしまうとつい目の前のことだけに集中してしまいがちですが、そんな時ほど俯瞰的に見る力は必要となってきますね。それでは最後に就職活動をこれから頑張る学生たちにエールをお願いします。 

内野さん:まず、就職活動を控えている皆さんにお伝えしたいのは、与えられた課題をこなすだけではなく、それをどう実現するか、自分ならどう解決するかという考え方が重要です。仕事をする上で、周りの人の意見や方法を参考にしながら、自分なりの解決策を模索することが成長につながります。 

また、技術や知識は日々進化しています。例えば、私たちエンジニアの世界では使用するプログラミング言語も時代と共に変わっていきます。今使いこなしている技術やツールが将来もずっと有効であるとは限らないため、常に新しい学びを続けることが必要です。これはエンジニアだけでなく、どの職種でも言えることです。昔はPC操作が必須でなかった営業職でも、今では使いこなせることが求められています。 

これからの社会でどのようなスキルが求められているのかを見極め、必要な知識を身につけることは社会人となっても努力しなければなりません。そして、何を学ぶかという方向性を定めるためには、多様な人々とコミュニケーションを取り、情報を収集することが大切になってきます。私自身も、同僚だけでなく、さまざまな人たちとの交流から多くを学んできました。 

どんな仕事でも全体的な視点を持ち、自分の仕事がどのように組織全体に貢献しているのかを意識することが、効率的で有意義なキャリアを築く鍵となります。就職活動が大変な時期かもしれませんが、この機会を最大限に活用して、自分の将来を形作るための土台をしっかりと築いてください。皆さんの未来が明るいものになることを心から願っています。 

取材協力:
内野さん
株式会社オートウェイ
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