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デンヒチ吉田社長に聞く!140年の歴史と未来への挑戦 | 福岡県で就活・転職に役立つ情報満載Vamos (バモス)
デンヒチ吉田社長に聞く!140年の歴史と未来への挑戦 
2024/09/20

デンヒチ吉田社長に聞く!140年の歴史と未来への挑戦 

目次
  1. デンヒチの事業内容 -営業の本質- 
  2. 創業140周年の歴史と今後の展望
  3. 営業の基本とお客様との信頼関係 
  4. 働きやすい環境づくりとチームワークの重要性
  5. 目標達成の哲学 
  6. 社長就任 -試練と成長の道のり- 
  7. 行動力の重要性 

リクルートWebマガジンVamos(バモス)では、北九州市立大学の学生たちと共に、株式会社デンヒチの吉田信一郎社長にインタビューを行いました。デンヒチは、住まい作りに関する幅広い商品を取り扱う商社であり、140年以上の歴史を誇る企業です。福岡県を中心に11拠点を展開し、キッチン、トイレ、バスなどの水回り商品を主力としています。今回のインタビューでは、吉田社長に会社の歴史や事業内容、そして経営哲学についてお話を伺いました。デンヒチの長い歴史の中で、どのような挑戦や変革があったのか、また、現在の成功を支える秘訣とは何かについても詳しく聞くことができました。インタビューの中で、社員一人ひとりの成長を促進するための取り組みについても語っていただきました。 

株式会社デンヒチ

吉田社長

デンヒチの事業内容 -営業の本質- 

本日はよろしくお願いします。まずはデンヒチの事業内容から教えてください! 

一言でいうと、住まい作りに関わる仕事をしています。その中でも主に営業の仕事になります。営業には色々な役割がありますが、皆さんは営業というとどんなイメージですか? 

そうですね。営業には興味がありますが、ノルマなどの見えない部分もあって、どうしても難しいというイメージがありますね。 

そうですよね。ノルマがあってハードルが高いという印象を持たれがちですが、実際のところ、営業の仕事はお客様が本当に欲しいと思う商品を見つけることです。お客様のニーズをヒアリングして、それに合った商品を提案する。自分が売りたい商品を押し付けるのではなく、お客様が何を欲しているかを理解することが最も重要です。 

なるほど、営業の仕事はお客様のニーズをしっかりと把握することが大切なんですね。 

そうです。営業の仕事をざっくり言うと、メーカーと商社があります。弊社は商社に分類されますが、商社とメーカーの違いはわかりますか? 

メーカーはものを作って、それを商社が仕入れて販売するという感じでしょうか。 

イメージはそうです。まず商社というのは、いろんな会社やメーカーの製品を取り扱います。それをお客様に合ったものとして提案するのが商社の仕事です。さまざまな会社の製品を扱うわけです。 

商社は複数のメーカーの商品を取り扱っているんですね。 

そうです。そして、メーカーには何かを作るというイメージがありますよね。車やペットボトルもそうなんですけど、実際には自社の製品の中からお客様に最も適したものを提案するというのが、メーカーの営業の主な仕事になります。そのため、メーカーの営業と商社の営業とでは少し仕事の内容が異なってくるわけです。メーカーの営業は、自社製品の特性や利点を深く理解し、それをお客様に伝える役割を果たします。一方、商社の営業は多様な製品やサービスを取り扱うため、幅広い知識と柔軟な提案力が求められます。このように、業務内容や求められるスキルには違いがありますが、どちらもお客様のニーズに応えることが大切です。 

メーカーと商社の営業の違いがわかりました。 

デンヒチは商社としての位置付けです。家に関する様々な商品の中から、お客様のニーズや好みに合ったものを提案するのがデンヒチの仕事です。お客様が快適に暮らせるために必要なアイテムを選び出し、提供しています。こうした提案を通じて、お客様が理想とする住まいを実現するお手伝いをしています。なんとなくデンヒチの仕事のイメージがつきましたか? 

はい、イメージがつきました! 

創業140周年の歴史と今後の展望 

実は昨年、私たちは創業140周年を迎えることができました。この長い歴史の中で、たくさんの困難を乗り越え、多くの成果を積み上げてきました。特に昨年度は、売上として114億円を達成することができました。これは私たちにとって非常に大きな節目であり、通常の目標以上に高く掲げたチャレンジ目標を達成したことに大きな喜びを感じています。この成果は、社員一人一人の努力と、お客様やパートナーの皆様のご支援のおかげです。創業140周年という特別な年に、このような素晴らしい結果を残すことができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 

すごいですね!長い歴史と大きな成果を持っているんですね。 

そうですね。まず、従業員数についてですが、2024年5月現在では231名となっています。グループ会社がいくつかありますので、それを含めると総人数は約260名となっています。拠点に関しては、福岡県を中心に全部で11拠点を展開しております。県外の拠点としては、佐賀県、下関市、中津市、鹿児島市に展開しています。このように、各地に拠点を持つことで、より幅広い地域での事業展開を実現しています。 

広いエリアで展開されているんですね。 

取り扱い商品については、家に関するもの全てをカバーしています。具体的には、キッチン、トイレ、バスなどの水回り商品が主力商品となっています。これらの商品は日常生活に欠かせないものであり、品質やデザインにこだわりを持って提供しています。取り扱いメーカーも非常に多岐にわたりますよ。例えば、TOTO、LIXIL、Panasonicといった皆さんがよくご存知の有名メーカーも含まれていますし、もしかしたら見たことがない会社もあるかもしれません。しかし、どのメーカーも品質には自信を持っており、お客様に満足いただける商品を揃えています。現在、全部で300社以上のメーカーの商品を取り扱っており、それぞれのメーカーが持つ独自の特長や魅力を最大限に引き出し、お客様にご提案しています。 

すごい数のメーカーと取引があるんですね。 

そうなんです。事業の方針としては、「リフォームならデンヒチ」と言われるような顧客に信頼される会社にしたいと考えています。また、九州ナンバーワンの商社になることも目指しています。仕事の内容は主にBtoBのルート営業ですが、BtoBという言葉はご存知でしょうか? 

はい、企業間取引のことですね。 

そうです。ルート営業はわかりますか? 

はい、決まったお客様を回る営業ですね。 

その通りです。商社の仕事ですが、家を建てたい、リフォームしたいというエンドユーザーさんが、うちに直接ではなく、お得意様のお店さんや建築会社さんに依頼します。そこで、彼らが直接メーカーに発注することができないため、代わりにデンヒチが商社としてメーカーに発注をします。そして、発注したものがデンヒチに納品されるので、それをデンヒチからお客様に届けるという流れになっているんです。 

営業の基本とお客様との信頼関係 

営業の仕事では、まずお客様のところを訪問し、何か困り事はないかというフォロー活動から始まります。このフォロー活動は、お客様との信頼関係を築くために非常に重要です。また、社内に戻ってからは、お客様のニーズに応じてメーカーさんに発注を行います。発注の際には、商品の品質や納期についての確認を怠らないようにしています。メーカーさんとは密接に関わるので、一緒にお客様のところを訪問することもあります。これにより、メーカーさんとお客様の間でスムーズなコミュニケーションが図れ、より良いサービスを提供することができます。 

なるほど、お客様とメーカーの間を取り持つ重要な役割を果たしているんですね。 

そうですね。デンヒチの特徴を簡単に言うと、安売り勝負はしないというところです。具体的には、私たちはお客様に付加価値を提供することを重視しており、価格は安くないかもしれませんが、その代わりに多くのサービスを提供しています。この戦略により、お客様にはより高い満足度を得ていただいています。おかげさまで、大手の物件が建つときにはまとめて発注いただくことが多いですね。その結果、今では7年連続で売上が上がっており、私たちのビジネスが順調に成長しています。このような成功を収めることができたのは、独自のアプローチとお客様からの信頼のおかげと考えています。 

すごいですね。付加価値を重視する戦略が成功しているんですね。 

働きやすい環境づくりとチームワークの重要性 

働く環境は、全体で見ると6割が男性、4割が女性という構成です。ここ数年、働きやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいます。その結果、女性も多く増え、さまざまな分野で活躍していますよ。このように、当社では性別に関わらず、全ての社員が平等に機会を得られる環境作りを目指しています。 

女性の活躍の場も広がっているんですね。 

そうですね。うちの社員の特徴としては「地元福岡で働きたい」「大学が福岡県にあってこのまま福岡で働きたい」という方が多いですね。資質としては友達が多く、コミュニケーション能力が高い方も多いです。あとは、部活動の経験がある方が仕事を楽しんでいるように思います。例えば賞与の算定もエリアグループというチームが目標達成したら支給率が上がるようになっているので、自分だけが売上を伸ばせばいいというわけではなく、チームで何かを達成した経験があり、周りと協力して目標を達成することが好きな方が向いていると思います。 

チームワークを重視しているんですね。みんなで同じ目標を目指すことは、仕事を楽しむ要素の一つのように感じます。 

そうですね。意外と今働いている人たちにヒアリングすると、何かしらのスポーツ経験がある人が多いんです。あとは、住宅業界に興味があったという志望理由もよく聞きます。食や住のどれかに携わりたかった。「住」は生活においてなくなることがないという理由で入社してきた社員も多いです。

目標達成の哲学 

社長にお会いできる機会はなかなかないので、色々聞いてみたいことがあります。社長の経歴をお聞きしてもいいですか? 

もちろんです。私の出身は北九州で、地元の北九州が大好きです。高校を卒業するまで北九州で過ごし、その後大学進学のために東京に移りました。大学では学ぶだけでなく、多くの友人とも出会いました。大学卒業後、TOTOに入社し、4年間働きました。28歳の時に北九州に戻り、デンヒチで働くことになりました。 

社長になったのは何歳の時ですか? 

34歳の時で私は5代目です。この会社は父、祖父、曾祖父と続いてきた家族経営の会社です。2代目の吉田傳七(でんひち)が会社に名前をつけました。「傳」という字は「伝える」の「伝」から来ています。 

会社名にも深い意味があるんですね。 

そうです。今、社長になって12年経ち、46歳です。34歳で社長になった時は若いと言われましたが、今でも若いと言われることがあります。趣味は読書で、休みの日は走ったり、どこかに出かけたりしています。先日も30キロぐらいの距離を6時間かけて走りました。 

30キロを走るなんてすごいですね! 

ランニングはリフレッシュにもなりますし、チャレンジすることが好きなので楽しんでいます。 

ランニングは体力も必要ですし、継続することも非常に難しいように感じます。 

性格的に目標を決めたらやり遂げたいと思うタイプでして、一度成し遂げたら、さらに上を目指したいと思うタイプなんです。例えば、「富士登山競走」という大会がありますが、これは富士山の山頂まで走る過酷なレースです。この大会では、富士吉田駅前からスタートし、山頂までの3771メートルの高さを一気に駆け上がります。非常に多くの挑戦者が集まるだけでなく、そのうちの4割しかゴールできないという厳しい大会です。実は、私もこのレースに参加しました。非常に厳しいレースでしたが無事にゴールすることができました。この達成感は言葉にできないほどで、目標に向かって努力することの気持ちよさを実感できた経験でした。 

すごいですね!富士山は登るだけでも大変なのに、そんな厳しい大会でゴールするには強い忍耐力が必要ですよね。 

目標を掲げて頑張ることは、プライベートだけでなく会社でも非常に大切にしています。例えば、私が入社した頃は、社長の一存で給料が上がるという方法が取られていました。しかし、10年前からは経費や人員増加、原価償却などを緻密に計算し、それに基づいて目標達成することで給料が上がるというシステムに変わりました。これにより、社員一人ひとりが具体的な目標を持ち、それに向かって努力するようになりました。また、目標達成に向けたプロセスも透明化され、全員が会社の成長に貢献しているという意識を持ってくれるようになりました。 

具体的な目標設定と報酬制度があるんですね。 

そうです。昨年は年間の休日が105日から110日に増えました。私たちの目標は、さらに休日を増やし、最終的には120日まで達成することです。これは社員のワークライフバランスを改善し、働きやすい環境を提供するための重要なステップと考えています。 

最近では、建築現場も土日に休むことが増えてきています。これに合わせて、私たちも休日を増やす計画を立てています。特に、社員が週末に十分な休息を取ることで、次の週にリフレッシュした状態で働けるようにすることが大切ですし、社員のモチベーション向上にもつながると信じています。休みが増えることで、家族や友人との時間を大切にし、趣味や自己啓発に時間を使うことができるようになります。結果として、社員一人ひとりがより充実した生活を送ることができ、それが仕事への意欲やパフォーマンス向上に繋がると思っています。 

私たちは今後も、社員の働きやすい環境を整備し、より良い会社を目指して努力を続けていきます。 

取材協力:
吉田社長
株式会社デンヒチ
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