知ってもらうだけでは足りない時代
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いま、販促の役割はただ売ることではない 「長く買い続けてもらう」ために何ができるか:販促会議
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TOPPANホールディングス(旧・凸版印刷)の取り組みに関する興味深い話が載っています。ぼくはこの記事を読んで、「売る」ということの意味が、ずいぶん変わってきたんだなあと感じました。
たとえば昔は、「商品を見せて宣伝すれば売れる」という流れがけっこう当たり前でした。テレビや雑誌に広告を出して、たくさんの人に知ってもらえたら、それだけで売上が伸びた。だけど今は、情報があふれかえっている世の中です。
ちょっと考えてみればわかりますが、「名前を知っている商品」が山ほどあっても、そのどれもを買うわけじゃないんですよね。むしろ、いろんな似たようなものが並んでいたら、「なんとなく知ってる」だけのモノより、自分の気持ちをくすぐってくれるモノを選ぶようになる。結局、それが「長く買い続ける」という行動につながるんだと思います。
TOPPANが見ている“その先”
この記事では、TOPPANが「印刷会社」から「DX・SXを軸に社会課題を解決する会社」へと変わろうとしている背景が紹介されています。むかしは店頭のPOPやパンフレットなんかを作って、「いかに目立たせるか」が大事だった。でも今は、その商品やサービスが「人の暮らしをどんなふうに変えるのか」まで、一緒に考える時代。
これは、いわゆる広告クリエイターの役割にも通じる話で、ただ目を引けばいいってことじゃなくて、「この商品を手にしたら、こんないいことがある」という物語を組み立てる必要があるんじゃないでしょうか。
継続的に使ってもらうために、どうするか
企業にとっては、「この瞬間だけ売れる」より「長く愛される」ほうがありがたい。そりゃそうですよね。じゃあ、どうすれば人はその商品をずっと使ってくれるのか。そこに必要なのは、「これ、使ってるときの自分がちょっと好きだな」と思える体験を提供することなんじゃないか、とぼくは考えます。
洗剤を買い続けてくれる理由が、汚れが落ちるだけじゃなくて、「洗濯がスムーズになるから、朝の時間がちょっとだけ余裕をもって過ごせる」というふうにつながっていく。そういう「心がハッピーになるシーン」を思い浮かべさせてくれるかどうか、そこがカギなんだと思います。
就活をしている人も、自分が「企業に選んでもらう」だけじゃなくて、「どうやって人の暮らしに長く寄り添えるか」を考えてみると面白いかもしれません。会社に入ってどんな仕事をしても、結局は「誰かの暮らしを支えてる」ってことなんですよね。
採用担当者からすると、専門スキルや実績はもちろん大事。でも、「あなたはうちのサービス(あるいは新しいサービス)をどう使ってもらいたい?」「そのためにどんな仕掛けを考えてる?」なんて質問をされたときに、パッと想像力を働かせられる人は魅力的に映ると思うんです。
売るために、物語をデザインする
「売るための作戦」って聞くと、ちょっと冷たい印象がありますよね。でも、ぼくは「誰かに喜んでもらうための作戦」だと思っていて、その作戦の要となるのが「物語」だと思うんです。
何かを手に入れたときに、「これがあると、わたしはこういう人になれるかも」とか、「そうか、こういうふうに毎日を楽しむこともできるんだ」とか、そんなふうに未来を想像できると、人はそこに「いいなあ」「欲しいなあ」って気持ちを重ねたくなる。そうやって生まれた愛着は長続きします。
結局のところ、「買う」という行動は「この先の生活が良くなるかも」と思うから起こるんじゃないでしょうか。ほんの小さなことでも、毎日の暮らしがちょっとでも明るくなったらいいなあ、という期待をみんな持っています。
広告とか販促は、その期待をうまく形にして示すのが仕事なんだと思います。ただ大声で「これ、安いですよ!」と叫んでも、人はピンとこない。心の奥底にある「もっと楽しく生きたい」「よりラクに暮らしたい」といった欲求に、ぽんっと気づかせてくれる提案こそが、いま必要とされているんでしょう。
買うことの意味を考えてみよう
ぼくたちは、ものがあふれる時代を生きています。だからこそ、「これがあると、もっと毎日がいい感じになる」という心の奥の言葉に気づかせてくれるブランドや商品を、長く応援したくなる。
TOPPANの取り組みは、そんな気持ちを大切にしながら、「印刷物から社会課題まで、一気通貫で提案していく」という新しいスタイルを目指しているようです。いま、ただ売るだけじゃなくて、「共感してもらって、ファンになってもらう」ために何ができるか。
就活生のみなさんにも、ぜひ「何が必要とされているのか」を考えてほしいと思います。だれかの心に火を灯す企画や仕事は、自分自身をあたためてくれるはずですから。
そう考えると、「売るってなんだろう?」という問いは、どう生きたいかを考えることともつながっている気がするんですよね。
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