数字が示す「過去最多」というニュースの真相
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2024年の就業者数は6781万人と過去最多を更新し、前年から34万人も増えたそうです。女性やシニアの就労が広がっていることや、非正規から正社員への転換が進んでいることが大きな要因のようです。
「正社員が増えている」と聞くと、働く環境が改善されつつあるようにも思えますが、その一方で「業界によっては依然として人材不足」「求人と求職のミスマッチが解消しきれていない」など、暗示的な課題も見えてきます。初任給を高めに設定する企業が増えているのも、その裏返しといえるかもしれません。
人はいるのに、なぜ足りない?
介護や建設など、昔から「きつい・きびしい」と言われがちな業種は、有効求人倍率が驚くほど高いといいます。有効求人倍率が高いということは人手不足ということです。一方で、「オフィスワークなら挑戦したい」という人が多いためか、事務系は求人倍率が低め。人気職のため仕事に就けない人もいる。つまり、働き手がどれだけ増えても、すべての業界に人が配置されない感じというわけです。
そりゃあ、人が「働きたい場所」「働きたい時間」って、本当にバラバラですからね。週5日フルタイムでがっつり働きたい人もいれば、週3日や時短で、自分の時間を大切にしたい人もいる。企業も企業で、「もう正社員にしちゃおう」と思うところもあれば、「正社員を増やすにはコストがかかる」と慎重になるところもある。
ミスマッチを防ぐなら「まずは自分を知る」
これから就活を始めるみなさんにとって、大事なことは「社会の大まかな動き」と「自分がどう動きたいか」を、一緒に考えることなのかもしれません。
たとえばAIやITが進化して、単純な事務作業や繰り返しが多い仕事は、どんどん自動化できるようになると言われていますよね。すると、これまで「人間が当たり前にやっていたはず」の業務が、気がつくとAIに任せても大丈夫になってしまう。
ここで出てくるのが、「それなら人間の仕事って、いったい何が残るんだろう?」という疑問です。さらに、「じゃあ、ぼくたちはなぜ働いているの?」という問いが自然に顔を出す。だって、お金のためにやっていた作業がAIで置き換えられるなら、ほかにやることは何なのか、どんな働き方なら自分にしかできないのかを考える必要があるからです。
そしてその問いは、「ただ生きるために働く」というレベルを超えて、「働くことが自分にとってどんな意味を持つのか」まで広がっていくんですね。AIやITによって仕事が奪われるという危機感は、同時に「自分らしさを活かせる仕事はなんだろう?」とか「こんなふうに働きたい」という理想像を、いやおうなしに意識させる。だからこそ、就活の段階で「なんのために働くんだろう?」という根本的な疑問を持つことが大切なんじゃないか、とぼくは思うんです。
言い換えれば、新しい技術が仕事を変えていく今だからこそ、自分で「この仕事が好き」「この働き方をしたい」と思える道を探さないと、機械化や自動化の波に流されるだけになってしまう。だから「そもそも、なんで働くの?」という問いが、これまで以上に切実に感じられるようになっているわけです。
「未来の仕事」を語るのは、いつだっていまの自分
就業者が増えているということは、社会がまだ動き続けている証拠でもあります。少子高齢化が進めば、この先、働き手が大幅に減る可能性は大いにある。でも、その危機感をバネにして、AIや最新技術を取り込みながら仕事を組み立て直す、なんて展開だってあるかもしれません。
ただ、「未来」のことばかり考えていても、ちょっと疲れてしまいます。じゃあどうするか。ぼくは、いま現在の自分と周囲の変化に気づいておくことが大切だと思うのです。社会が忙しそうに動いているときこそ、「自分はどうありたいんだろう?」と、一呼吸おく。そうすると、不思議と冷静さが戻ってきます。
記事を読んで、「就業者が増えたなら、人手不足も解消されるんじゃない?」と考えることもできますが、たぶんこの数字だけで安心するにはまだ早い。それぞれの業種、働く人のライフスタイル、企業のニーズ……そういった“ちぐはぐ”を丁寧につないでいくことが求められているように感じます。
だからこそ、就活生のみなさんには、「周りがどう言おうと、自分の“働きたい形”をできる限りイメージしてみる」ことをおすすめしたいです。社会のペースに巻き込まれすぎないように、でも社会を無視しすぎても孤立する。そんなバランスを探すヒントは、こういうニュースの裏側にこそ隠れているんじゃないでしょうか。
ぼくらが手にする未来は、結局のところ、いまこの瞬間の小さな考えや選択の積み重ねなのかもしれませんね。
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