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三菱商事 洋上風力の未来

三菱商事が直面した試練

本記事では、著作権の関係上、具体的な内容の詳細な引用は避けつつ、リンク先の記事を参考にして執筆しています。記事の全文をご覧になりたい方は、以下のリンクから原文をご確認ください。

洋上風力、日本も試練 三菱商事が損失522億円:日本経済新聞

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三菱商事が国内3海域の洋上風力発電プロジェクトで約522億円もの損失を計上した、というニュース。原因としては、世界的なインフレによる建設コストの上昇や円安、さらに地政学リスクの影響など、想定を上回る逆風が一気に吹きつけたことが大きいとされています。

洋上風力発電は、いわゆる「脱炭素」や「再生可能エネルギー」の要として期待されてきた存在です。でも、この事業には数万点ともいわれる部品の調達や、海の上での工事といった手間があり、想像以上に膨大な資金と時間がかかります。大きな企業が挑戦しているとはいえ、コストやリスク管理が厳しく問われるわけです。

「浮体式ってなに?」専門用語をわかりやすく

洋上風力というと、海に大きな風車を立てるイメージですが、大きく分けて「着床式」と「浮体式」の2種類があります。

着床式

海底が比較的浅い場所で、巨大な支柱を海底に固定する方式。ヨーロッパを中心に導入が進み、コスト面でも比較的安定しやすいとされます。

浮体式

名前のとおり、風車を海面に浮かせてロープなどで海底に固定する方式。遠浅の海が少ない日本では、この浮体式が将来のカギを握ると期待されています。ただし、着床式より構造が複雑で、建設費用も約2倍かかるとされ、採算をとるのが難しいのです。

こうした専門的な話を聞くと、「海の上に風車を立てるのって、意外と大ごとなんだなあ」としみじみ実感します。

世界的な逆風が示す時代背景——欧米でも撤退が相次ぐ理由

記事によると、欧米でも洋上風力プロジェクトから撤退したり、計画を延期したりする動きが見られます。その理由のひとつが、インフレと資材調達コストの上昇。風車そのものの価格が1.5倍以上に高騰しているケースもあるとか。さらに世界情勢の変化によってリスクが増えれば、事業の先行きが不透明になり、大型プロジェクトがストップすることもあります。

また、洋上風力に積極的だった国々でも、電力価格の上限を引き上げたり、逆に政府支援を見直したりと、政策が大きく動き始めています。化石燃料への回帰を掲げるリーダーが登場すれば、風力発電を含む再生可能エネルギーへの追い風が一転、横風や向かい風になることもあり得るのです。

こうした世界的な逆風を背景に、日本国内の事業者も入札を見送ったり、計画を縮小したりする動きが出ているというのが、今回の記事から見えてくる現実の一つです。

海の上の風をつかまえる

洋上風力は、本来ならば国として「脱炭素社会」の道筋を作る大きな武器になるはずです。海に囲まれた日本には、風力資源が眠っているのはたしか。ただ、そこにたどり着くためには、巨大プロジェクトのコスト増大や技術的ハードルを乗り越えなければいけません。しかも、国民負担とのバランスをとるために、公的支援の拡充策はどうするのか、という難しい宿題もあります。

三菱商事のケースが示しているのは、状況によっては計画の再評価が必要になるというシビアな現実です。けれど、その試練を通じてノウハウが蓄積されれば、日本の洋上風力が一段上のステージに進むきっかけになるかもしれません。

詳しくはぜひ、この記事を読んでみてください。技術の話だけでなく、「今の世界経済の流れ」が見えてくるはずです。海の上を流れる風は、ただの風ではなく、私たちの未来を映し出す風なのです。

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