
すべてを肯定する「かわいい4.0」 アイドル革命
「全員センター」の新しい風
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世のなかがグルグルと目まぐるしく移り変わると、どうしても「勝ち負け」や「優劣」をつけたがる気配が強くなる。アイドルの世界も例外じゃない。目下K-POPの勢いがすごい中、「じゃあ日本らしさって何だろう?」と問い直す動きが出てくるのは自然な流れだ。その象徴として、原宿発のアイドルプロジェクト「カワイイラボ(KAWAII LAB.)」が注目を集めている。ある日、ふと新聞をのぞいたら、「全員がセンターになれる」なんていうフレーズが踊っていた。これは面白い。なぜなら、センターというのはアイドルの華。そこを“全員”と言い切るのは、ちょっとした革命の香りがするからだ。
カワイイラボの魅力は「メンバー全員が主役」という発想にある。ひとりを特別扱いしないで、曲ごとにフィーチャーされるメンバーが変わる。たとえば、ある曲では声の質がポイントになるメンバーが花形役となり、別の曲ではキレのいいダンスを武器にしたメンバーが真ん中を射止める。そうやって全員が順々にセンターを経験するのだ。その結果、「私は私でいい」「あなたの欠点もまるごと受け入れていい」というメッセージが自然とファンに届く。誰もが自分自身を否定せずに楽しめる。そこが「新しいアイドル像」として支持を広げているように見える。
バズる戦略と専門用語をやさしく解説
彼女たちの曲はSNSで何十億回も再生され、「バズる」という現象を頻発させている。この「バズる」とはネット上で爆発的に拡散され、多くの人の目に触れること。アイドル界では当たり前のように使われる言葉だけれど、実は裏にしっかりとした仕掛けがあるらしい。たとえば「すぐ真似できる振り付け」と「ちょっとがんばればできそうな振り付け」を両方用意する。誰でも気軽に踊れる要素を取り入れながら、そこに少しだけハードルを残して何度も見てもらう――そうすることで、動画が再生され続ける仕組みを作っている。
さらに曲の歌詞に「日常で使いやすい言葉」を混ぜ込むことで、SNS上のテーマや季節イベントと結びつきやすくする。結果として、ふだんの生活で「使いたい」と思う場面が増え、楽曲やグループの話題が自然に拡散されていくのだ。

K-POPと並び立つための秘訣
世界中の若者が憧れるK-POPの洗練されたスタイルに対して、カワイイラボは「日本独自のかわいい」を突き詰めようとしている。背景には、70年代から断続的に続く「かわいい」文化の積み重ねがあるという。いまや「かわいい」は見た目の可憐さだけを指すのではなく、「あなたらしさも丸ごと抱きしめる」概念へと広がっているらしい。この「4回目のかわいいブーム」と呼ばれる流れに、彼女たちは意図的に乗っているのだ。
そして原宿という街の持つカルチャー性――多国籍なファッションが混在する土壌で、あえて「ザ・かわいい」を貫きつつ、楽曲や衣装に多様性をもたせる。そのバランス感覚こそがK-POPに対抗し得る鍵だと考えられている。
多様性を抱きしめる時代のはじまり
ひとりひとりの個性をすべて肯定する「全員センター」という考え方は、実はアイドルにとどまらない広がりを見せている。生き方や働き方が多様化し、「自分らしいもの」を大切にしたいと願う人が増えているいま、彼女たちのメッセージは大きな共感を呼ぶはずだ。
かつては「かわいい」といえば、ある特定のビジュアルを思い浮かべる人が多かった。けれども現在は、「居眠りしちゃう自分」だってかわいいし、完璧じゃないところも愛おしいんじゃないか――そんなふうに、概念自体がどんどん広がっている。
カワイイラボの挑戦はまだ始まったばかり。K-POPに背中を押される形で、日本のアイドルがどこまで世界へ羽ばたくのか。彼女たちが示す“全肯定”のメッセージは、さらに新しい風を運んできそうだ。何より「みんなちがって、みんなかわいい」という声が聞こえてくるようで、こちらまでなんだか元気がわいてくる。
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