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奨学金返還支援制度、新しいふるさとのカタチ

奨学金返還支援制度が広がる理由

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【データで読む地域再生】奨学金肩代わり 若者呼ぶ 返還支援自治体、5年で倍:日本経済新聞

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ぼくたちが学生のころ、「奨学金」はけっこう重たい響きだった。借りると決めた瞬間から、「卒業してからずっと返していく」という覚悟が必要だったからだ。とはいえ、いまの若い人たちにとっては、それがごく当たり前になっている。大学生の約半数が何らかの奨学金を利用している時代。そんななか、全国各地の自治体が「奨学金返還を肩代わりしますよ」という制度を用意している。なぜ、こんな取り組みが増えているのか。それは、若者に「地元に残ってほしい」「Uターンして働いてほしい」という強い願いからだ。

専門用語をやさしく 奨学金返還支援制度と定住促進

たとえば「奨学金返還支援制度」とは、自治体がお金を出して、学生が社会人になってから返さなければならない奨学金の一部、あるいは全部をサポートする仕組みのこと。「定住促進」という言葉は、まさしくそれによって若い世代を地域へ呼び込み、そこで暮らし続けてもらおうという狙いだ。山形県では、すべての市町村がこの制度を導入している。鶴岡市に至っては最大200万円をサポートするというから、学生にとっては大きな助けになる。

地元との縁を結び直す 長島町や伊東市の事例

南に目を向けると、鹿児島県の長島町というところでは「ぶり奨学金」というユニークな名前の制度がある。高校を地元で学べない子が多い地域ならではの工夫で、「出世魚のブリのように成長し、いつか地元に戻ってきてほしい」との思いが込められているそうだ。一方、静岡県伊東市は医療・介護の専門人材を確保するために、出身地にかかわらず返還支援を行っていて、すでに多くの看護師などが地元で働きはじめているという。

若者が都会だけを選ばない時代 UターンとIターンの増加

都会に出るのが夢だった時代から、「いつか戻ってくるのもいいかも」という気持ちが当たり前になりつつある。Uターンは生まれ育った場所に戻る動きで、Iターンはまったく別の地方に移る動き。ネットやSNSで情報を得やすくなったいま、地方の仕事や暮らしに魅力を感じる若者が増えている。自治体は必死にその魅力を発信し、奨学金返還支援という“わかりやすいメリット”を用意することで、積極的に彼らを迎えようとしているのだ。

地方創生のキーワードは“安心感”

こうした取り組みには、いくつかの背景がある。ひとつは、人口減少が加速している地方にとって、若者の定着が最優先の課題となっていること。もうひとつは、若い世代が大事にする「暮らしの安心感」だ。都会のスピードや競争が刺激的でも、長く住むなら温かな人間関係や地域の支えがほしい。奨学金返還のサポートは、そんな安心感を具体的な形にして示す方法でもある。

地域で育まれる未来と広がる選択肢

ぼくたちがいま目にしているのは、「お金のため」だけではなく、「自分の生きがい」や「仲間づくり」を重視する若者の姿かもしれない。確かに、奨学金の返済は重い負担だ。けれど、それを肩代わりしてまで歓迎してくれる地域があると思うと、「帰ってみようかな」と心が動く。たしかに都会は便利で刺激にあふれている。でも、豊かな自然や人のつながりに惹かれる人も増えている。

「奨学金」という目に見える負担を軽くする手はずを整え、そこで生まれる目に見えない価値――仲間との結びつきや地域の誇り――を共有する。そんな柔らかな姿勢が各地に根づけば、「町おこし」は単なる合言葉ではなく、ほんとうに「未来を呼び寄せる」力になるのではないだろうか。

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