
第一生命の“ジョブ型”が映すこれからの働き方
仕事のカタチが変わる、その先をのぞいてみよう
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働き方というのは、時代や社会の空気に合わせて、じわじわと変わっていくものですよね。日経新聞の記事で見かけた第一生命のニュースが、ちょっとした話題になっています。大手生命保険会社としては初めて、専門人材を対象とする「ジョブ型」人事制度を導入するというのです。2025年4月からは財務や会計、IT(情報技術)、法務などで始まり、やがては600人規模に拡大していくらしい。さて、これはどんな意味を持つのでしょう? いっしょにひもといてみましょう。
ジョブ型とは? 第一生命が挑む新たな人事制度
記事によると、この「ジョブ型」は、職務内容に応じて賃金を決める仕組み。これまで日本企業で主流だった“メンバーシップ型”が「人を見て仕事を割り当てる」やり方なのに対して、ジョブ型は「仕事の内容を先に定義して、その適任者を求める」という発想です。今回、第一生命HDが財務や会計、IT、法務などの領域で先行導入するのは、専門性の高い業務について「きちんと評価し、報酬にも反映させたい」という狙いがありそうです。
専門用語をやさしく解説――「株式報酬」と「市場水準」って?
ジョブ型の話題に出てくる言葉で、ちょっと聞き慣れないものがあります。たとえば「株式報酬」。これは「会社の株を報酬の一部として支給する仕組み」です。業績が上がって株価が上がれば手にする価値も高まるので、社員と会社が同じ方向を目指しやすくなるわけですね。
もうひとつ「市場水準」。これは「同じ仕事をする人が、ほかの企業や業界ではどれくらいの報酬を得ているか」という指標です。いくら社内評価が高くても、市場水準に比べて報酬が低ければ人材の流出を招きかねません。ジョブ型は、こうした“外の相場観”を積極的に取り入れるのが特徴です。

ジョブ型が映し出す時代背景――“専門性”が主役になる
終身雇用が当たり前だった時代、日本では総合職として入社し、いろいろな部署を経験して成長するパターンが一般的でした。それはそれで「会社に育ててもらえる」安心感があり、組織ぐるみのチームワークが強みとなりました。
ところが技術革新のスピードが速くなるにつれ、専門性の高さが仕事の成果を大きく左右するケースが増えてきました。デジタル技術や国際規格への対応など、短期間で高度な専門知識が求められる場面が増えたのです。そんな時代には、社員それぞれの持ち味を明確に評価し、報酬にも繁栄させるほうが合理的だろう、という風潮が広がっているわけです。
“仕事を基準”にした新しい働き方とは?
いま、第一生命HDが挑もうとしているジョブ型が示すのは、「自分は何ができるのか?」という問いをより強く意識する社会の到来かもしれません。とくに専門性が高い領域では、自分の職務範囲と責任がはっきりしているほど、スキルアップや報酬アップの道筋が明確になります。一方で、成果が出なければ報酬が減るリスクもあるため、厳しさが増す部分は避けられません。
この「明確な評価」と「自己責任」の両面が、ジョブ型の特徴。会社にすべてを任せる時代から、「自分で自分のキャリアをデザインする」時代へ――そんな大きな変化を象徴しているのではないでしょうか。
未来の働き方はもっと“個”を生かす時代へ
まとめると、ジョブ型は「専門性を評価し、市場価値と連動する形で報酬を決める」という新しい人事制度です。大手生保初の挑戦は、やがてほかの業界にも広がっていく可能性があります。これからは、会社に所属しているだけではなく、「自分は何を得意とし、どう社会で役立てるのか」が問われる時代。そんな変化を、第一生命HDのジョブ型導入はわかりやすく映し出しているように感じます。
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