
「求人広告30.2%増 “足りない”声の先にあるもの
求人広告の数字が教えてくれること
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0ぼくたちがいつも暮らしているこの国で、「人が足りない」という声が、あちこちから聞こえはじめています。そんな状況を、数字というかたちで示してくれたのが、今回紹介する記事です。この記事によると、2月の求人広告件数は前年同月比30.2%増。とくに正社員として働くIT技術者や輸送・機械運転分野での求人がぐんと伸びているようです。
求人広告が増える背景には、企業がもっと活動を広げたいという気持ちや、働く人が新しい仕事を探す動きが活発になっていることなど、いろいろな理由がありそうです。この記事から、いまの日本で何が起こっているのか、ぼくなりに考えてみたいと思います。
「輸送・機械運転」「IT技術者」の急増――専門用語をわかりやすく解説
まず気になるのは、「輸送・機械運転」という分野の求人が前年同月比129.8%も増えているという点です。トラックやバスをはじめとする運転手や建設機械を動かすオペレーターなどを指すこの分野は、ネット通販やインフラ整備の拡大にともなって需要が急増しているのだとか。モノや人を運ぶ仕事って、なくならないどころか、ますます重要度が増しているのを感じます。
もうひとつ注目したいのは「IT技術者」です。こちらも90.1%増とかなり大きな伸び率。「IT技術者」と聞くと、プログラマーやシステムエンジニアがまっさきに頭に浮かぶかもしれません。要するにコンピューターやネットワークを使ってシステムを作ったり、運用したりする人たちのことで、いまや企業の内側でも外側でも、とにかく彼らのちからがないと新しいサービスは動かない。そんな仕事が、従来のIT業界以外でも求められている、というわけです。

人手不足の時代背景――何が「人を集める」トリガーになるのか
どうして、こんなにも求人広告が増えているのでしょう。企業は当然、人がほしい。でも、「いままでとは違う形の仕事」「未経験でも挑戦してほしい仕事」が増えているのが大きいのかもしれません。ネット通販の拡大による物流需要、企業のデジタル化(DX)への対応、さらには転職の一般化。仕事を求める人も、より好条件や新しい分野へ積極的に飛び込んでいく。企業側も、そういう人に魅力的なオファーを出す。結果として求人広告が増えるのだと思います。
バイトやパートの求人も11.5%増と堅調です。保育士や講師、事務職など、社会にとって欠かせない仕事が多いのが特徴です。人々の日常をしっかりと支えている現場でも人手不足が感じられ、それを埋めようとする動きが数字に表れているわけです。
求人広告の先にある「役割」と「成長」
求人広告は、「会社がひとを探している」という合図であると同時に、「仕事を探しているひとに向けたラブコール」でもあります。その数字が30%も増えているというのは、経済活動のエネルギーが全体として高まっている証拠かもしれません。
ただ、その一方で「急激な募集の増加=現場がかなり大変」という面もあるでしょう。運転手不足が言われて久しい物流現場、IT化で間に合わない社内システムづくりなど、人が増えないと回らない仕事が山ほどあるのが現状です。ぼくたちはこの数字を見て、「働く人と企業のミスマッチをどう埋めるか」というテーマにもう一度向き合う必要があるのかもしれません。
この先をどう作っていくか
求人広告の増加には、ワクワクする面と、ちょっと心配になる面、両方があるように感じます。仕事が増えるのはうれしいけれど、きちんと育てる環境がないと、せっかくの人材も続かないかもしれない。企業も働く人も、ただ数を追うだけでなく、「居心地のいい居場所づくり」や「仕事を続ける喜び」を意識してみると、いつのまにか問題が解決に向かうこともあるのではないでしょうか。
数字から見えてくる時代の姿って、やっぱりあると思います。目の前の求人広告が増えた理由を、表面だけで終わらせず、その先にある人々の動きや願いを知る――そんなことを大切にしたいなと、この記事を読んでぼくは感じました。
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