
アフリカが描く「25億人の未来」と日本の一歩
「TICAD」から見えてくる世界の新しいかたち
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ちょっと前まで、「アフリカ」と聞くと遠い大陸のように思えました。だけど、目を凝らしてみると、そこには25億人という大きな存在感と、資源だけにとどまらない多様な可能性が隠れているんです。日本はこれまで「TICAD(アフリカ開発会議)」という枠組みを軸に、地道にアフリカ諸国と交流を重ねてきました。今回の日経新聞の記事は、外務省アフリカ部長・堀内俊彦氏のインタビューをもとに、日本とアフリカが長年歩んできた道のりや、これからの展望を語っています。実は冷戦後、世界がアフリカへの関心を薄れさせた時期にこそ、日本はアフリカとのつながりを育ててきたということが、とても印象的なんです。
そもそも「TICAD」って?
「TICAD(Tokyo International Conference on African Development)」は、アフリカ開発をテーマに日本が主催する国際会議。1993年に初開催され、当時は冷戦後ということもあり、世界的にアフリカから目が離れがちでした。そんな中でアフリカ全体を対象に大枠を設けたのは日本がほぼ唯一。その後、欧米や中国が追随する形になりました。
TICADがきっかけとなり、日本のODA(政府開発援助)や企業のビジネス進出が促進されました。各国の首脳が日本に集まるタイミングで、アフリカと日本企業との合意がいくつも成立するなど、ただのお飾りでは終わらない「実行力」を持った場として機能しているんです。
専門用語をさらりと解説
1. ODA(政府開発援助)
ODAとは、先進国が発展途上国に対して行う公的な援助のこと。道路や橋をつくるインフラ整備だけでなく、人材育成や医療の支援も含まれます。日本はアフリカでこうしたODAを通じ、教育や雇用、さらに技術協力を続けてきました。
2. サンドボックス
これは、新しい技術を本番さながらにテストできる「実験場」のことを指します。とくに規制が厳しくなく、自由に挑戦しやすい環境が整っている場所をたとえて「サンドボックス」と呼ぶことがあります。アフリカでは先進国ほど規制が縛られていないため、企業が新サービスや最先端技術を試しやすいと期待されています。
3. ブリュッセル効果
EU(欧州連合)がつくるルールが事実上の世界標準になってしまう現象を「ブリュッセル効果」と呼びます。ヨーロッパで生まれた規制がそのまま世界中に波及し、企業や国がそれに合わせざるを得なくなるわけです。近い将来、人口25億人となるアフリカ発のルールが世界基準になるかもしれない、というのが今回の記事での大きな注目ポイントなんですよね。

未来を支える「25億人の力」
日本の少子高齢化が進む中、アフリカでは若者の人口が拡大し続けています。この「若さ」は世界経済のエネルギー源になるだけでなく、日本企業にとっても大きな可能性を秘めている。実際、失業率が高いアフリカの若者たちを雇用することで、日本側の労働力不足と“いい感じ”に補完関係が生まれるかもしれない。さらに、アフリカで生産拠点を築けば、新市場開拓だけでなく、まったく新しいイノベーションが生まれる下地にもなるのではないでしょうか。
アフリカが映し出す時代の風景
アフリカは依然としてインフラ整備や資金援助を必要としていますが、それだけを求めているわけではありません。若い人たちが多い社会ですから、雇用やビジネスの活性化が切実なテーマなんです。また、気候変動の影響をもろに受ける地域でもあるので、先進国や国際機関がどう支援し、どう協力し合うかが試される舞台ともいえます。しかも、世界から見ればまだ十分とはいえない評価や、不公平な格付けに対するアフリカ側の不満もある。こうした声を吸い上げながら、新しい国際関係やルールづくりが進もうとしているわけです。
アディスアベバから始まる「次の常識」
記事の最後では、「アディスアベバ効果」なんて言葉が登場します。AU(アフリカ連合)の拠点があるエチオピアの首都・アディスアベバが、やがて世界の重心になるかもしれない。そのぐらいアフリカの存在感は大きくなっていくと示唆しています。
過去に日本がアフリカに積み重ねてきた絆は、今後さらに大きな実を結ぶかもしれません。リスクを恐れて遠巻きに見ている時間は、もうあまりないように思えます。25億人もの命が動き、そこから生まれるイノベーションの種が、この先の常識をガラリと変えていく。日本とアフリカがともに成長していくシナリオは、まさに今から動き出しているのです。
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