
三井住友海上“保険にマーケは不要”が変わるとき
保険の“当たり前”を問い直す
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今回ご紹介したいのは、日経MJで報じられた三井住友海上火災保険(以下、三井住友海上)のマーケティング改革のお話です。
「保険にマーケティングはいらないんじゃないか」っていう、ちょっと古い“常識”を打ち破ろうとする動きがあるんだそうで。僕も「えっ、そもそも保険会社でマーケティング部署がなかったの?」と驚きました。この記事を読むと、時代の変化と保険業界の新しい風が、いろいろ見えてくるんですよね。
専門部署“ゼロ”からはじまったマーケ改革
記事によれば、三井住友海上は100年以上の歴史があるにもかかわらず、長らくマーケティングを専門とする部署が存在しなかったそうです。理由は「保険は代理店が売るものだから」。だから顧客の声は代理店を通してしか聞こえてこない。
それを「もしかして、そこに見落としがあるのでは?」と疑問を投げかけ、はじめてできたのがCXマーケティング部。CMO(最高マーケティング責任者)や“ビジネストランスレーター”なんて肩書きも登場していて、まるで新しいチームが“0から1”を作るような躍動感があります。
ちょっとだけ専門用語をほどく――CDPって何?
記事には「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」などの専門用語も出てきます。これは、いろんな顧客データを一つにまとめて管理する仕組みのこと。企業が持っている会員情報やWebサイトの閲覧履歴、購入履歴などを整理して、マーケティングで活用しやすくするためのプラットフォームです。
そして「EFO(エントリーフォーム最適化)」という言葉も。これはインターネット上の申込フォームをより使いやすくすることで、途中離脱や入力ミスを減らし、最終的に見積もり請求などの行動につなげやすくする工夫のこと。聞き慣れない人もいるかもしれませんが、地味に重要で、成果に直結しやすい領域ですね。
顧客理解の先にある“安心感”
さて、保険商品は「代理店販売が主流」から、「価格重視のダイレクト型(通販型)」などへと市場が多様化しています。昔は横並びのサービスでもやっていけたかもしれないけれど、今の時代は顧客が“何を求めているか”に沿わないと、すぐに離れてしまう。
そこで三井住友海上が着目したのが、「顧客が本当に欲しい価値とは何か?」という問い。記事によると、たくさんの調査とインタビューの結果、保険に求める本質は「24時間365日対応の安心感」なんだと再確認したのだとか。保険の存在理由って、もしかしたら当たり前すぎて見えなくなっていたのかもしれません。

マーケティングは“ひとりひとりの気持ち”から
三井住友海上の事例は、「保険業界だから」とか「代理店を通すから」とか、そんな理由だけでお客さんの声を遠ざけていたのを、大胆にひっくり返そうとしている点が面白い。
僕らは「モノを売るテクニック=マーケティング」と誤解しがちだけど、実は「お客さんとの対話」そのものですよね。マス向けの派手な広告を打つよりも、まずは“ひとりひとりの気持ち”を知る。そこから、組織の垣根を越えて動き出す。これは保険会社に限らず、多くの企業が見習うべき姿勢じゃないでしょうか。
そうして“マーケターを全社員に育てる”という発想にも、時代の先取り感が漂っています。どんな仕事にも「ユーザーやお客さんと向き合う」視点は必要だし、それこそが今後の企業価値を左右する大きな鍵。
大きな変化は小さな問いから
「保険にマーケは不要」。そこにハテナマークを付けるだけで、100年以上の伝統ある組織が大きく揺れ動きはじめた。
三井住友海上のケースを見ると、結局“時代を読む”とは、お客さんの変化を見逃さないってことかもしれません。大掛かりなシステム導入も大事だけど、根っこには「いつでもそばにいる安心感」を感じさせたいという想いがある。それは保険に限らず、サービスを提供するすべての企業に言えることなんでしょうね。
この記事を読みながら、みなさんが提供しているサービスにも「当たり前すぎて見落としている本当の価値」があるんじゃないか。そんなことを、ちょっと考えてみるきっかけになればうれしいです。
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