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採用担当に聞く 面接ノウハウ
2024/06/12

採用担当に聞く 面接ノウハウ

リクルートWebマガジンVamos(バモス)では、今回は山口県を中心に、地域社会に深く根差し愛され続ける住吉グループにインタビュー。抜群の安定基盤を誇る総合建設企業として、50年以上にわたり蓄積された技術と経験を持つ住吉グループ。土木・建築、砕石、輸送、リサイクル、エネルギー、不動産に至るまで、「街づくり」に関わるあらゆる業務を展開。グループ4社が連携を取り、ワンストップでプロジェクトを進めることを最大の強みとして、住吉グループは、技術と信頼を基により良い未来の地図を描いています。 

今回は、そんな住吉グループの人事部でご活躍されている野口さんにインタビュー。 

現役の採用担当者ということもあり、皆さんが就活で気になる悩みや疑問を聞いてきました。面接に向けての具体的なアドバイスもいただけたので、きっと役立つ情報間違いなし! 

最後までご覧ください。

住吉グループ

人事部

野口さん

  • 多くの学生が不安に感じているコミュニケーションについてお聞きしたいのですが、学生が考えるコミュニケーションと企業が求めるコミュニケーションには違いがあるように感じます。野口さんはどのようにお考えでしょうか?

野口さん:そうですね、学生がイメージするコミュニケーションと企業が求めるコミュニケーションには確かに違いがあるかもしれません。まず、学生がイメージするコミュニケーションは一般的に「相手の話をしっかり聞き、自分の意見をわかりやすく伝えること」が主なポイントでしょう。これはもちろん重要なスキルですが、企業が面接で求めるコミュニケーションはもう少し広い視点を持っています。 

まず、適応力と柔軟性です。面接中に予期しない質問や状況に直面した際に、冷静に対応し、自分の考えを整理して伝える能力が求められます。これは実際の業務においても重要で、様々な変化する状況に柔軟に対応できることが求められてくるからです。 

次に、論理的思考と問題解決能力も重要ですね。 

企業は、問題解決能力を持った人材を求めているので、単に質問に答えるだけでなく、自分の答えがどうしてそうなのか、理由や根拠を論理的に説明できるかが求められます。 

また、自己分析と表現力も欠かせませんね。自分の強みや弱みをしっかりと理解し、それを適切に伝える能力も求められます。例えば、自分がどのような価値観を持ち、どのような職務に適しているかを明確に伝えることができることは短い面接時間の中では重要になってきます。 

さらに、共感力も重視されます。自分だけでなく、相手の立場や考えを理解し、共感する能力が重要です。これはチームワークや対人関係において非常に重要な要素で、企業は協力して働ける人材を求めていますから。 

最後に、積極性と意欲です。質問に対して受け身ではなく、自ら積極的に発言し、興味や意欲を示すことが大切です。主体的に行動できる人材であることも社会人として重要ですからね。 

  • なるほど、企業が求めるコミュニケーションは単なる対話能力を超えて、より広範な意味を含んでいるのですね。 

野口さん:面接の中で自分の能力や特性を適切にアピールするということはコミュニケーション能力が問われているということですからね。 

  • 学生たちの多くはコミュニケーションというと明るいなどの性格的な部分が大きく関係すると思われていることがあると思いますが、実際にはスキルとして鍛え上げることのできるものなのでしょうか。 

野口さん:コミュニケーションは特定の性格だけに依存するものではなく、努力によって向上させることができます。コミュニケーションスキルを鍛えるためには、まず「聴く力」が重要です。これは相手の話をしっかりと聞き、理解し、適切な反応をするスキルです。例えば、相手の話にうなずきながら聞く、質問を投げかけることで理解を深める、要約して確認する、メモを取るなどの方法があります。相手は自分の話がしっかりと受け止められていると感じ、信頼関係の土台となってきます。 

次に、「表現力」も重要です。自分の考えや意見をわかりやすく、簡潔に伝える能力です。これは、日常的にプレゼンテーションなどの機会を増やすことで鍛えることができます。 

自分の意見を論理的に整理し、要点を押さえて話す練習を重ねることが効果的です。 

  • どちらも日常の中で意識して取り組むことで力をつけることができそうですね。 他にはどのようなスキルが必要でしょうか? 

野口さん:スキルではないですが、フィードバックの活用も大切だと思います。 

周りの人からのフィードバックを積極的に受け入れ、改善に役立てることです。 

面接の模擬練習を行い、フィードバックをもらうことで、自分のコミュニケーションスタイルの強みと弱みを理解し、改善点を見つけることにもつながっていきますから。 

そのためには自己分析が重要になってきます。 

自己分析を通じて、自分の強みや改善点を把握し、それを基に行動することは社会人になってからも重要になってきます。 

最後に、「共感力」も大切だと思います。相手の立場に立って物事を考える練習をすることで高めることができます。これにより、対人関係が円滑になり、コミュニケーションの質を向上させることができるからです。 

  • なるほど、明るさや伝えるという部分に特化して鍛えがちですが、実際には「聞く」という部分の割合が多いのですね。

野口さん:明るい性格や社交性はもちろん有利ですが、それがすべてではありません。努力を通じて、誰でもコミュニケーション能力を向上させることが可能になります。面接においても、これらのスキルを活かすことで、より良い印象を与えることができるはずです。 

  • すぐに取り組める具体的な方法などもあって、学生たちにとって貴重なアドバイスとなったと思います。 自分に合った仕事を探すことに不安を抱える学生も多いのですが、業界選びや企業選びについて、どのように進めればよいと思いますか? 

野口さん:自分に合った仕事を見つけることに悩んでいるのはよくわかります。 

大切なのは、徹底的な自己分析だと思いますね。 

自分自身をよく理解することが出発点になります。過去の経験を振り返り、どのような場面で自分が力を発揮できたか、どのような活動にやりがいを感じたかをじっくり考えてみることは大切です。 

Web上の診断ツールを利用するのも良い方法だと思いますが、自分の適性や性格を客観的に理解するためには、家族や友人、知人など、身近な人からのフィードバックを受けることが有効だと思いますね。 

  • なるほど。自己分析を深めた後はどう進めればよいでしょうか? 

野口さん:様々な業界を調べてみることも非常に重要です。学生が知っている業界の数は限られていますが、実際には世の中には200近くの業界が存在します。すべての業界を詳しく研究するのは難しいですが、インターネットなどでざっと情報を見て、自分の強みを活かせそうな業界を探すことは大切です。 

その中で、興味を持った業界については、動向や主要企業、職種の種類、将来性などを把握することがポイントになります。また、具体的な企業のWebサイトを訪れて、その企業のビジョンや業務内容、企業文化について調べることも重要です。求人情報だけでは、その会社で働きたいかどうかを判断するのは難しいですからね。 

  • 自分の知らない世界を知ることは、自分に合った仕事を見つける上で重要ですね。

野口さん:特に実際にその業界で働いている人に話を聞くことが非常に有益です。 

OB・OG訪問や会社説明会を通じて、リアルな業界の姿や職場の雰囲気を知ることができます。実際の体験談は、非常に参考になるはずです。 

自分の周りにOB・OGがいない場合でもインターンシップやアルバイトを活用することで、実際にその業界・職種で働く経験を積むことができると思います。 

こういった経験から自分に合うかどうかを判断することができるはずです。 

インターンシップやアルバイトは、職種や業界のリアルな現場を知る貴重な機会となるはずですから。 

  • 最近では、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視して、インターネット上で情報収集を行い、会社説明会に足を運ばない学生も多くいるそうです。実際に生で企業の情報を知ることの重要性について、どのようにお考えでしょうか? 

野口さん:確かに、効率を重視する学生が増えているのは理解できます。オンラインで多くの情報が手に入る現代では、わざわざ時間とお金をかけて会社説明会に参加することを避ける学生も少なくありません。しかし、実際に生で企業の情報を知ることは非常に重要です。 

まず、企業の雰囲気や文化を直に感じることができる点が挙げられます。オンラインの情報だけでは、企業の本当の姿を完全に理解するのは難しいです。実際に会社説明会に参加することで、企業の社員と直接話をする機会があり、そこで得られる印象は非常に貴重です。これは、文章や映像だけでは伝わりにくい部分です。 

また、説明会に参加すること自体が、学生にとって貴重な経験となってくるはずです。 

説明会は、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルを実践的に学ぶ場でもあると思います。これらのスキルは、今後の就職活動だけでなく、社会人になってからも役立つものです。 

  • 会社説明会に参加することは、様々な面でメリットがあるんですね。 

野口さん:もちろん、すべての説明会に参加する必要はありませんが、特に興味を持っている企業や業界の説明会には足を運んでみることをお勧めします。直接の経験を通じて得られる情報は、オンラインでは得られない価値がありますからね。 

  • 学生たちにとって、会社説明会の重要性を再認識するきっかけになると思います。 説明会で得た情報をどのように就職活動に活かしていけば良いのでしょうか?

野口さん:説明会で得た情報を就職活動に効果的に活かすためには、まず、情報をしっかりと整理することが大切です。メモを取っていることが前提ですが、それを振り返り、自分の中で重要だと思ったポイントを再確認しましょう。例えば、企業のビジョンやミッション、社風、具体的な業務内容、福利厚生など、自分が特に興味を持った点をまとめておくと良いと思います。 

次に、その情報を基に志望動機や自己PRを具体化していきます。 

企業の説明会で得た具体的な情報を取り入れることで、より説得力のある志望動機を作成することができます。例えば「御社の説明会でお聞きした〇〇のプロジェクトに非常に興味を持ち、自分のスキルが活かせると感じました」という具体的なエピソードを盛り込むと良いと思いますね。 

  • 具体的な情報を志望動機に盛り込むと、説得力が増しますね。 

野口さん:また、自己PRにおいても、企業の求める人物像に自分がどう適しているかを説明会の情報を使って明確にすることができます。例えば、「説明会でお聞きした御社の〇〇という価値観に共感し、自分もこれまでの経験を通じて同様の考え方を大切にしてきました」というように、自分の経験と企業の価値観をリンクさせることがポイントです。 

面接で質問された際でも、「説明会で〇〇さんからお話を伺った際に感じたことですが…」といった形で、具体的なエピソードを交えると、しっかりと企業研究をしていることが伝わります。 

  • 具体的なエピソードを話すことで、より印象に残りますね。 

野口さん:説明会は単に情報を得る場ではなく、その情報を自分の就職活動にどう活かすかが重要です。しっかりと整理し、志望動機や自己PR、面接での具体的なエピソードや質問に繋げることで、効果的な就職活動ができるようになるはずです。 

  • 説明会で得た情報の活用方法について、とても参考になりました。 就活とは社会に出るための準備でもあるように感じますね。事前にリサーチしていきながら、相手とコミュニケーションを取っていくというスタイルは営業そのものであり、就活を通して社会人として成長していくことが重要なのかもしれませんね。 

野口さん:就職活動は、単に仕事を見つけるための手段ではなく、社会に出るための重要な準備期間でもあります。事前にリサーチを行い、企業や業界についての情報を収集することは、まさに営業の基本的なプロセスと重なります。そして、面接や説明会でのコミュニケーションも、営業活動の一環として捉えることができます。 

  • 就職活動そのものが、社会人としての基礎を学ぶ場になるのですね。 それでは最後に、現在就活を頑張っている学生たちにエールをお願いします。 

野口さん:今まさに挑戦しているこの時期は、非常に大変なことも多いと思います。しかし、努力が必ず実を結ぶ時が来ます。自分自身を信じて、一歩一歩前に進んでください。 

皆さんが面接に臨む際には、自分の強みや価値観をしっかりと理解し、自信を持って表現することが大切です。そして、企業研究をしっかり行い、自分に合った企業や職種を見つけるための努力を惜しまないでください。説明会や面接で得た情報を活かし、具体的な志望動機や自己PRを作成することで、企業に対してしっかりと自分をアピールすることができます。 

就活は、社会人としての基礎を築く貴重なプロセスです。失敗や挫折を恐れず、むしろそれを成長の糧として捉え、前向きに取り組んでください。 

どんな結果であっても、その経験は必ず将来に役立ちます。自分自身を信じて、頑張ってください。応援しています。 

取材協力:
野口さん
住吉グループ 住吉工業株式会社
会社情報はこちら
会社情報: https://smgp.co.jp/