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株式会社資さん 佐藤社長 × 北九州市立大学 学生対談 #1 『挑戦』 | 福岡県で就活・転職に役立つ情報満載Vamos (バモス)
株式会社資さん 佐藤社長 × 北九州市立大学 学生対談 #1 『挑戦』

株式会社資さん 佐藤社長 × 北九州市立大学 学生対談 #1 『挑戦』

リクルートWebマガジンVamosでは、今回北九州市立大学3年生の高木くんと國近くんがインタビュアーを務めます。 

二人は就職活動を控える中、地元北九州が誇るソウルフード「資(すけ)さんうどん」の運営元、株式会社資さんの、佐藤 崇史社長に話を聞く機会をいただきました。佐藤社長は、かつてソニーやファーストリテイリング等での経験を経て、2018年に「資さんうどん」の3代目社長として経営を引き継がれ、現在は九州全7県と山口、岡山、大阪、兵庫の1府10県で68店舗を展開。今夏にはさらに、関西地区での店舗展開を予定しており、さらなる販路拡大にチャレンジされています。この度、高木くんと國近くんは、佐藤社長から、「資さんうどんの魅力や、将来のビジョンに対しての考え方などについてインタビューしています。これから就活を頑張っていく学生のみんなにはきっと役立つお話だと思います。 

株式会社資さん 佐藤社長

北九州市立大学 高木さん 國近さん

これからの就職活動を通じて、自分のキャリアパスについて真剣に考えています。しかし、まだ具体的なキャリアプランを立てることができておらず、悩んでいます。佐藤社長は大学生や新入社員の頃、どのようなキャリアビジョンを持っていたのでしょうか?また、そのビジョンをどのように実現してきたのか教えていただけますか? 

私の場合、大学生時代から新入社員時代にかけて、具体的なキャリアビジョンというよりは『一生に一度きりの人生で何ができるかを試したい』という強い思いがありました。具体的な道筋ではなかったんですよ。大きな夢を持ちながらも、目の前の課題に全力を尽くすことを重視していました。各タスクを丁寧にこなし、1つずつの課題を乗り越えながら、成果につながるよう努めてきました。それによって、結果として周囲からの評価や期待が高まり、新たなチャンスに巡り合うことに繋がってきたんだと思います。このように連続的な努力が、私のキャリアを形成する上での基盤となり、結果的には今の仕事にも繋がっているのだと思います。人それぞれだとは思いますが、明確な職種や役職を目指すのではなく、私のように大きな夢を持ちながらも今できる最善を尽くし、次第にステップアップしていくというキャリアの積み重ね方もあると思います。

華々しいキャリアも実は、一つひとつ全力の積み重ねだったんですね!明確なキャリアプランがないことに不安を感じていたのですが、それぞれの課題に全力で取り組む重要性を改めて感じました。 

実際、私も明確なキャリア目標を持っていたわけではありません。ただし、何か新しいことにチャレンジし、それが社会に役立てばという希望を持っていました。新しい取り組みやプロジェクトに積極的に参加することで未知の領域に挑み、多くを学び、失敗も経験しましたが、それが次のステップにつながってきたと思います。様々な場面でご一緒した若い皆さんが持つ明確なビジョンも敬服しますが、それぞれが自分のペースで進むことも大切だと思います。小さな成功を積み重ねていくことが大きな成果につながって、毎日の努力が未来に大きく影響していく。そう信じて、目の前のことに精一杯取り組んでみるのも良いのではないでしょうか。 

ありがとうございます!どうしても就活中は、ただ漠然と将来のことや、「自分が社会人としてやっていけるのか」と不安が大きくなっていて。理屈で考えても仕方がないと分かってはいるんですが…。この不安とどう向き合っていけばいいのか悩んでいます。佐藤社長はこのような不安はありましたか?

就職活動は人生の中でも重要な段階で、特に初めて入る会社は社会人としての基盤であり、根っこを形成する大きな要素です。この時期には、確かに多くの不安が伴いますよね。私自身も多くの不安を抱えていましたが重要なのはやはり、それにどう向き合うかです。「不安だ」と嘆くだけではなく、不安を解消するためにどう動くか。「なぜ不安なのか」を突き止めそこを突破するために動くしかない。

実際、私は今も様々なことについて深く考えながらも、常に動くようにしています。一成功ばかりではなく失敗する事も多くあり、いつも試行錯誤を繰り返していますが、失敗を恐れずに挑戦すること、そして失敗から学ぶことで、自分の「引き出し」を増やすことができます。社会人としての成長には、この「引き出し」の数が重要だと思いますよ。

失敗を恐れずに挑戦することや、悩みから逃げずに立ち向かうモチベーションはどこから来るのでしょうか? 

モチベーションを維持する方法は人それぞれかと思いますが、まずは、大きな夢や目標を持つことは、とても効果的なことではないでしょうか。また、同時に私が特に大切だと思っているのは、目の前の小さな目標を達成する喜びから得られるモチベーションです。例えば、『このタスクを完了したら好きな料理を食べに行く』、などの身近なご褒美を設定することで、日々の小さな成功を積み重ねることができます。これらの小さな達成感が、大きなモチベーションにつながると思います。 

短期的な目標の達成は即座に喜びを感じることができますので、モチベーションを維持し続けるという点でも効果的です。長期的な夢や目標も重要ですが、その道のりを支えるのは、日常の小さな成功体験です。こうした経験が積み重なることで、自然と大きな目標に向かって前進するエネルギーが湧いてくるんですよ。

また、周囲の人々との関係性も重要な要素です。自分の行動が周りにポジティブな影響を与えることができると、それがさらなるモチベーションになります。たとえば、チームメンバーを助けたり、クライアントから感謝されたりすると、自分の行動が周りに良い影響を与えている実感を得ることができ、これが大きな喜びとなり、さらに次の行動へと駆り立てられます。 

このように、短期的な目標の達成と、それを通じて様々な人たちと良好な関係を築くことが、長期的なビジョンに対する強いモチベーションに繋がります。日々の努力が積み重なっていく中で、自分自身の成長を実感できる瞬間が多くなるほど、自分の仕事に対する情熱も増していきますよ。

佐藤社長のモチベーションに対する考え方を伺って、日々の小さな成功を重ねることの大切さを改めて感じました。特に、身近な人々との良好な関係を築くことが長期的なモチベーションに繋がるという点が印象的でした。

佐藤社長がこれまでに数々のチャレンジをされてきた中で、失敗となってしまった経験について教えていただけますか? 

失敗の経験は数えきれないほどあります。例えば、自分の伝え方が原因で相手を不快にさせてしまったことなどは、人と人が一緒に仕事をしていく上で避けられない部分かもしれませんね。しかし、致命的な失敗というものは幸いにもしていないと思います。致命的な失敗とは重大な、信頼を失うような失敗ですね。ただ、失敗そのものは避けられない部分もあり、大事なのはその後の対応です。失敗をただ放置するのではなく、しっかりと反省し、必要な修正を加える努力をすることが大切です。このプロセスを通じて得られる学びが、自身の成長に繋がります。また、失敗から学ぶことの重要性を理解すれば『失敗すること』は恐怖ではなくなりますよ。

それに普段から一生懸命に取り組んでいれば、多少の失敗は温かく見守ってもらえることが多いんですよ。実際私も周りにサポートしてもらってきましたし、お取引先さまから「いつも頑張ってくれてるから気にしなくていいよ!」と言っていただいたこともあります。ですので、失敗を恐れずにチャレンジすることが、成長への道だと私は考えています。 

失敗から学びが得られると思えば、確かにどんどんチャレンジして行った方がいいですね!そういった新たなチャレンジや、他にも様々な意思決定をする場面があると思いますが、佐藤社長は“直感”で動くこともあるのでしょうか?特に重要な決断を直感で行う際の考え方について知りたいです。 

決断するということは様々な場面であると思いますが、これまでのお話に沿って、「社会人としてキャリア」と「日々の仕事」という二つの場面において例を挙げさせていただきます。「キャリア」に関しては、日々の仕事に精を出し、成果を出すことで新たなチャンスが訪れます。その際の意思決定は、単にそのチャンスを受け入れるかどうかだけではなく、それが私の価値観や長期的な目標に合致するかどうかを“深く”考えることが必要です。

私は常に『世の中をハッピーにしたい』という価値観を持っており、その価値観に沿ったチャンスかどうかを見極めることが決断の鍵となっています。 

「資さんうどんで社長をやってみよう」と決断したのも、資さんうどんなら『世の中に幸せを届けられる』と感じたからこそです。 

そして、日々の業務における意思決定では、それまで積み重ねた経験が基盤となります。どのような場面でどのような行動を取るべきか、これまでの経験から得られた教訓が直感として働きます。これは単なる勘ではなく、経験に裏打ちされた知見が反映されたものです。そのため、日々一生懸命に取り組み、失敗から学ぶことが非常に重要です。なぜなら、それによって得られる経験値が、将来の大きな決断に対して自信を持って進めるための土台となるからです。 

つまり、直感を信じるためには、それが単なる感覚ではなく、具体的な経験と知見に基づいている必要があります。それには、常に問題に立ち向かい、考え抜いてから行動に移すことが不可欠です。この連続したプロセスが、直感力を鍛え、確かなものにしてくれていると感じます。 

直感はただの感覚ではなく、深い洞察と経験から来るものだと理解できました。日々の経験が積み重なり、大きな決断を下す際の確固たる基盤になるんですね。そのためにはやはり様々なことに積極的に挑戦して、経験を積んだ方がいいと改めて思いました。

次回のインタビューでは、「資さんうどん」で働く魅力を佐藤社長に伺っていきます。 

企業文化や価値観などは企業選びの重要な要素となってくるはずです。 

地域社会との強い結びつきを大切にする資さん。その結びつきが社員一人ひとりのモチベーションにもつながっているというお話は、北九州のソウルフードとして愛される「資さんうどん」の熱い想いを感じられる内容となっています。 

飲食業界に限らず、他の業界に興味を持つ学生にとっても参考になるインタビューです。 

ぜひご期待ください。 

取材協力:
佐藤 崇史 社長
学生企画
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