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“製造業の人事”の魅力を学生が徹底取材してきました!
2024/06/28

“製造業の人事”の魅力を学生が徹底取材してきました!

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今回インタビューに協力していただいたのは、高度な技術力で自動車の未来を拓く豊田(トヨダ)合成九州の人事部の川村さんです。 

インタビュアーは北九州市立大学3年の向山くん・松井くんと下関市立大学3年の浦川さん。

「どうする? どうなる? これからの人事」をテーマにお話を聞きました。 

豊田合成九州株式会社

総務人事部 人事G チームリーダー

川村さん

こんにちは。今日はよろしくお願いします! まずは、川村さんが豊田合成九州に就職したきっかけを教えてください。 

豊田合成九州には5年前に転職しました。それまで勤めていた会社は、仕事自体は楽しかったのですが転勤が多くて、福岡生まれ北九州育ちの私は、やっぱり働くなら地元がいいなと思っていたんです。ちょうど子供が産まれたタイミングでもあったので、「仕事は楽しいけど、子どもの成長をそばで見られないのはさみしいな」と思って地元企業である豊田合成九州への転職を決めました。 

転職を決めた理由が、お子さんの成長をそばで見守るためというのはすごくすてきですね。 

妻からは「別に帰って来なくていいよ」なんて言われたんですけどね(笑) でも、自分の核を持つって人生においてすごく重要なことだと思うんですよ。僕は仕事ももちろん大切だけど、私生活をやっぱり大切にしたい。だからこの決断に迷いはなかったですね。 

入社前から人事部への配属を希望されていたそうですが、それはなぜですか?

前職から「製造業の人事」でしたが、その経験や、やりがいにハマりましたね。というのも、製造業の人事って、適材適所や働きやすさ、一人ひとりのモチベーションを改善していくと、生産性の数字が目に見えて良くなるんです。働く方々をサポートすることで成果が変わる、これを達成できた時、すごく楽しいですし、働いてよかったなーと嬉しい気持ちになるんですよ。

『人事のおもしろさ』中でも製造業の人事に違いがあるなんて考えたこともなかったから、すごく興味深いです。 

そうですよね?日本の人事って、アメリカやヨーロッパの動きを参考にするんですけど、そもそもアメリカやヨーロッパでは日本的な“人事”という領域は、人事部の権限では無くて、現場のマネージャーが持っていることが多いんですよ。日本の人事は採用や育成や組織強化もメイン業務の一つですが、どのような人財が活躍してて、組織をどのように強化すべきか一番知っているのは現場のマネージャーですからね。

一人ひとりが「ありたい姿」を描くことができ、それを実現できれば、本当に強い会社になっていくと確信しています。なので私の最終目標は、“人事”という部署がなくなること!人事という立場でありながら、人事という仕事をなくそうとしている…なんだか矛盾はありますけどね(笑)

ところで、みなさんは将来どんな仕事に就きたいかは決まっているんですか? 

私はマーケティングに興味があって、広告業界に就職できたらいいなと思っています。 

マーケティング、いいね! マーケティングはどの会社でもどの仕事でも活きるので、ぜひ学びを深めていってください。 

僕はまだ決まっていなくて。とりあえず視野を広げるために、今年の夏に1カ月間カナダに留学してみようと思っています。 

まだまだ若いからやりたいこともどんどん変わるし、グローバルな視点を持つのはすごく大切ですね。 

僕は企画系の部署にいきたいんですけど、人気があるみたいなので難しいのかなと感じています。 

今はまだ自信が持てなくても、自分の一番大切な核は何かを意識したらいいと思いますよ。「地元で働きたい」「子どもの成長をそばで見守りたい」「仕事一筋に生きたい」…どれが正解とかはないと思いますし、まずは自分が譲れない核となる部分を大切にしていければいいですね。

自分の核というものを見つけるには、どうすればいいでしょうか。 

私はよく本を読むんですけど、たくさん読んできて感じたのは、人を成長させてくれるのは経験と決断だと思っています。『やってきたこととや、やりたいことは、今後の自分の経験になり、絶対に無駄じゃない』ということ。これを「思い」だけに留めずに「行動」することが大切だと思います。色々な経験をすること。その時に、自分で考えて一つひとつ決断をしていくことが大切で、そういう経験を積み重ねていくことで自分の核がちょっとずつ形成されていく。そして、間違った時には素直に認めること。人のせいにすると自分の大切な核がゆがんでいくと思っています。 

今はそういう経験がしやすい時代だから、どんどんチャレンジしていったらいいと思いますよ。

ありがとうございます!川村さんが働くうえで求める人物像を教えてください。 

我々の会社では「TG spirit」という仕事を行う上で大切にすべき心構えや考え方を制定しています。「お客様目線」「チャレンジ」「当事者意識」「たゆまぬ改善」「リスペクト」「チームワーク」の6つのキーワードから成り立ちます。このキーワードは今後働く上で、どの業種でもどの立場でも重要なことだと思っています。この思いを伝えていくのも私のミッションだと思い仕事に取り組んでいます。

あと、会社として取り組んでいることとしてもう一つ、仕事以外でも楽しい環境を作り横のつながりを大切にしてもらいたいと、Eノリ委員会という取り組みを始めました。休憩室をきれいにしたり、お互いの職場見学会を行ったり、会社にキッチンカーを呼んで懇親会などを行ったりして、社員同士の交流も図っています。楽しい先輩や同期や後輩がいる、この人がいるから頑張ろう、そんなように「誰かのために」という気持ちがある企業がもっと強くなると思っています。 

今のお話を聞いていて、誰と働くかというのも大切だなと感じました。仕事だけじゃない交流をしている企業ってすごく魅力的だと思います。 

人事の立場として、採用する時に「ここは譲れない」という点はありますか。 

人間性ですね。スキルフィットかカルチャーフィットかというのが論点になってくるのですが、私はカルチャーフィットを重視しています。考え方の相違は離職リスクにつながりますし、折角の縁が無くなってしまうのは、本人にとっても会社にとっても不幸でしかないですからね。 

川村さんの話を聞いていると、すごくご自身に合った仕事を見つけられているなと思うのですが、どうすれば自分に合う仕事って見つかるのでしょうか。 

う~ん…。僕も学生のうちから「こんな仕事がしたい」と思っていたわけじゃないんですよね。社会人としての経験の中でちょっとずつ自分に合った仕事を見つけていった…という感じだと思います。今の時代は昔のような終身雇用ではなく、たくさん選択肢があるから、入社したらそれがゴールでは無く、働きながら見つかっていくものもあると思いますよ。 

ありがとうございます。人事に関して、これからのビジョンを教えてください。 

人事ビジョンを語ると、ものすごく時間が必要なので、今回は採用に関するポリシーをお話ししますね(笑)

私の採用に関するポリシーですが、「人が育つ会社にしよう」。これを実践していきたいと思っています。採用といえばスタートの時点で「即戦力」「高スペック」な人財をとりたいというのは否定しませんが、大事なのは入社してくれた一人ひとりが、ちゃんと活躍でき、成長できる会社になることだと思っています。だから、私の採用ポリシーとしては「採る」ではなく「集まり、育つ」です。「採る」という上から目線ではなく、一緒に育っていける会社にしていきたいんです。そのためには入社された方を教える側にも学びが必要だと思うので、最近では教育体系を整え、入社後のサポートに重点をおいた研修パッケージも作りました。これはゴールでは無く、スタートだと思っていますので、これからも自分の核を大切にしつつも、うまくいかなければ、またブラッシュアップしてもっといいものを提供できるように努力したいと思っています。 

働く側にとっても、すごく魅力的な考え方だと思います。今日は貴重なお時間をありがとうございました。 

「採る」より「集まる、育つ」――。時代の流れを見据えた、一歩先をゆく人事の実践に挑む豊田合成九州。そこには、社員一人ひとりへの敬意と、社員育成への揺るぎない思いを感じ取ることができました。就活生や転職を考えているみなさんにとっても、豊田合成九州の先進的な人事への挑戦はすごく魅力的に感じたのではないでしょうか。川村さん、素晴らしいお話をありがとうございました。 

取材協力:
総務人事部 人事G チームリーダー 川村さん
豊田合成九州株式会社
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