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インタビュー

「住宅会社なのに、そこまでやる?」大英産業・一ノ瀬社長と学生 3 人で考えた、街と仕事の話。

「不動産会社」と聞くと、どんな仕事を想像しますか?
家を売る。
マンションを建てる。
部屋を借りる時に相談する。
そんなイメージを持っていた学生たちが今回訪れたのは、創業 5859 年を迎える大英
産業。
話を聞いてみると、マンションや住宅戸建住宅だけでなく、中古住宅の再生、投資用
不動産、宿泊事業、さらには街づくりまで。
「住宅会社なのに、そんなことまでやるの?」
そんな疑問から、話はどんどん広がっていきました。
そして後半は、一ノ瀬社長自身の学生時代や、「どうしたら 1 番になれるのか」という
学生からの直球質問まで聞いてきました。

そもそも、大英産業って何をしている会社?


まず、大英産業ってどんな会社なんですか?

創業 5859 年目の、不動産を中心に扱っている会社です。
一番大きいのは分譲マンションですが、中古住宅を買い取ってリノベーションして販売
したり、投資家向けの不動産や宿泊事業をやったり。
今ちょうど、「住まいづくりから街づくりへ」と事業が広がっているところです。

すみません、そもそも「分譲マンション」って何ですか?

確かに学生さんだと聞き馴染みがないですよね(笑)。
簡単に言うと、僕たちが土地を買ってマンションを建てて、その一部屋一部屋をお客
様に購入してもらう事業です。
皆さんが部屋を借りる「賃貸マンション」と違って、自分の家として買ってもらうイメージ
ですね。

不動産会社って、部屋を借りる時に相談するところのイメージが強かったです。

実は大英産業も、創業した頃はそちらに近かったんです。
人が持っている不動産を仲介ご紹介するところから始まって、そこから自分たちで土
地を仕入れて住宅をつくるようになりました。

「投資家向け」って、何を売っているんですか?

さっき投資家向けの事業もあると言われていましたが、それって具体的には何をする
んですか?

例えば、賃貸マンションを一棟建てて、入居者に入ってもらう。
すると毎月家賃が入ってきますよね。
その状態で「この物件を持っていれば、これくらいの収益が見込めますよ」と投資家の
方に販売するんです。
他にも戸建ての賃貸住宅などがありますし、これからはホテルなど宿泊施設も投資商
品として展開していこうとしています。

それ、大英産業さんにリスクはないんですか??

あります(笑)。
土地を買って、建物を建てて、販売するまでに何年もかかりますから。
その間に物価も金利も変わるし、不動産価格だって変わる。

じゃあ、土地を買う時点で数年後のことまで考えないといけない?

そうです。
「3 年後、5 年後、10 年後、このエリアはどうなっているだろう」と考えて判断します。
だから不動産って、未来を考える仕事でもあるんですよ。
未来って、どうやって予測するんですか?
学生:
今のお話を聞いていて気になったんですが、社長ってずっと未来を見ながら考えてい
ますよね。
私は今のことで精いっぱいになってしまうことが多くて。
予測できない未来を、どうやって考えているんですか?

未来を「当てる」というより、最初に「自分たちはどうしたいのか」があると思っていま
す。
例えば、「どんな街をつくりたいのか」。
その意思がまず一つ。
そこに人口や過去のデータなどから考える予測を掛け合わせます。

数字だけを見て決めているわけではないんですね。

そうですね。
例えば福岡と北九州でも、街の状況は全然違います。
福岡は人が集まって、商業エリアやオフィスエリアがどんどん発展している。
一方で北九州は人口が減って、街の中心部にも空いている場所が出てきています。

確かに商店街も、場所によっては空いているところがありますね。

だったら、その近くに住む人を増やしたらどうだろう。
人が住めば、商店街を使う人も増えるかもしれない。
さらに働く場所もつくれたら、街の流れが変わるかもしれない。

なるほど。マンションを一棟建てる話ではなくて、その周りまで考えているんですね。

そうですね。
北九州には北九州のやり方があるし、福岡、熊本、大分ではまた違います。
それぞれの街を見て、「ここには何が必要なんだろう」と考える。
そこが今、僕たちがやろうとしている街づくりです。

でも、なぜ住宅会社が「街づくり」まで?

そもそも、なぜ住宅会社がそこまでやろうと思ったんですか?

会社の経営理念をつくり直したことが大きいですね。
以前は「住まいを通じて幸せをつくるお届けする」という考え方でした。

でも人口が減っていく中で、住宅だけをつくり続けて、本当に 10 年後、20 年後も「自
分たちの仕事には価値がある」と言い切れるのか。
僕自身、そこに自信が持てなかったんです。

それで、経営理念から変えたんですか?

はい。
住宅会社じゃなくなってもいいから、一回ゼロから考えようと。
そこで「元気な街を、未来へ。」という方向に変えていきました。

家をつくることが目的ではなくなったんですか?

そうです。
目的は街を元気にすること。
住宅は、そのための一つの手段です。
そう考えたら、中古住宅の再生でもいいし、ホテルでもいい。
街を元気にするためなら、できることはもっとあるよね、と。

経営理念を決めるのに「3 年」!?

経営理念をつくり直すのに 3 年かけたと聞いたんですけど。
3 年って、長くないですか?

長いですよね(笑)。
一度みんなで言葉をつくって、それを 1 年間寝かせたんです。
1 年間も?

「本当にこの言葉に自分たちは人生をかけられるのか」と考えるためです。
1 年後にもう一度集まって、また話し合いました。

そこまでやるんですね。

言葉だけ格好よくつくっても、社員が誰も自分のものだと思っていなかったら意味がな
いですから。
時間はかかるけど、自分たちで考えてつくるプロセスを大事にしています。

社員の「こんなことやりたい」から、会社ができる?

社員の方から「これをやりたい」と言ったら、本当にできるんですか?

できます。
実際、今あるグループ会社の中にも、社員から「こんな会社をつくりたい」と提案しても
らって生まれた会社があります。

本当に会社までつくるんですか?

「本当にやる?」とは聞きますけどね(笑)。
でも、僕自身この会社でいろんなことを経験させてもらって分かったのが、自分が本
当にやりたいことをやっている時って、人のパワーがはすごいんですよ。

確かに、好きなことだったら時間を忘れちゃいます。

ゲームがめちゃくちゃ面白かったら、何時間やっても「しんどいからもうやめよう」とは
なかなか思わないでしょう?
仕事も、それくらい夢中になれるものになったらいい。
だから、挑戦したい人が本当に挑戦できる会社にしたいと思っています。

「私も 1 番になりたいです」。学生から社長へ直球質問

社長は新卒で入社した時の意識やモチベーションはどんなかんじだったんですか?

1 年目でトップを取れなかったら辞めようと思っていました。(笑)

え!?1 年目はどうなったんですか?

とにかくものすごく努力しましたね。おかげで無事にトップを取ることができました。

すごいですね…私も 1 番になりたいんです。
どうしたら 1 番になれますか?

まず、「1 番を取る」と決めることじゃないですかね。

決めるところから?

そこは結構大事だと思います。
あとは、そのジャンルで一番すごい人がいたら、その人のすごいところを全部学ぶ。

自分より営業が強い人がいたら、「教えてください」って聞けばいい。お客様へのお手
紙が上手い人がいれば「教えてください」って聞けばいい。そうして色んな分野のすご
い人たちから素直に学んでいけば絶対強いですよね?
そこにプライドはいらないです。

確かに色んな技が上手になれば無敵ですよね。でも営業って、やっぱり話すのが上
手い人が強いんですか?

僕はそうは思わないです。
大事なのは、「相手が何を考えているのか」「何に悩んでいるのか」を考えることだと
思います。

社長は、なんでそんなに本気で働けるんですか?

聞いていると、社長ってもともと仕事への熱量がすごく高いですよね。

ずっとそうだったわけではないんですよ。
学生時代にはいろいろなことが重なって、何をするにもやる気が起きなくなった時期も
ありました。

意外です。今の社長からはあまり想像できないです。

そうですよね(笑)。
でも、どこかで「このままじゃダメだ。自分で自分の人生を立て直さないと」と思うように
なったんです。
そこからは、やると決めたことには本気で取り組もうという気持ちが強くなりました。

それが仕事にもつながっているんですか?

そうだと思います。
だから大英産業に入社した時も、「1 年目でトップを取れなかったら辞める」くらいの気
持ちだったんです。

そこまで決めていたんですね。

もう死に物狂いでしたね(笑)。
一度うまくいかない時期を経験したからこそ、「やると決めたなら、とことんやる」という
のは今も自分の中にあるのかもしれません。

それでも、心が折れそうになることは?

社長でも、くじけそうになることってありますか?

もちろんありますよ。
一番きついのは、期待していた社員が辞める時かもしれないです。
「この人は将来もっとすごくなる」と思っていた人が辞めるのは、本当に寂しい。

社員さんのことを、本気で見ているんですね。

会社って、給料を払う場所だけではないと思っているんです。
その人自身が成長して、「自分で稼ぐ力」を身につける場所でもある。

だから、次のステージで活躍してくれるなら、「次も頑張れよ」と送り出さないといけな
い。
でも、「一緒に夢を実現したかったな」という寂しさもある。
そこは今でも難しいですね。

確かに寂しくなりますよね。社長が仕事をする上で社員の方たちとの関わりも全力な
のがすごく伝わります。

最後に出てきた「3 世代」という言葉

社長にとって、「お客様から本当に信頼されている会社」ってどんな会社ですか?

「3 世代にわたって選ばれる会社」ですね。

3 世代?

自分が家を買って良かっただけじゃなくて、自分の子どもが家を探す時にも「あそこが
いいよ」と言える。
さらに、その次の世代にも選んでもらえる。
家って、人生の中でも一番高い買い物の一つじゃないですか。
自分の大切な子どもに「あの会社なら大丈夫」と言えるか。
そこまでいって初めて、本当に信頼されている会社なんじゃないかなと思っています。

「こんなもんじゃない」。次に目指すのは?

社長の考えや思いをたくさん聞かせてくださってありがとうございます。
最後に、これから大英産業をどんな会社にしていきたいですか?

今の会社には、全然満足していないです。
「こんなもんじゃない」と思っています。

もう九州・山口でかなりマンションを供給しているのにですか?

だからこそ、次に行きたいんですよ。
今は東京にも挑戦しています。
どうせやるなら、日本で一番大きな市場で自分たちがどこまでできるのか試してみた
い。

すごい!かなり攻めますね(笑)。

まだまだやれると思っているので(笑)。
それに、新しいマンションをつくるだけが街づくりではありません。
これから空き家は増えていくので、古い住宅を今の暮らしに合わせて再生することも
必要です。
逆に耐震性などを考えて、建て替えた方がいい住宅もあります。
新しくつくる。
今あるものを生かす。
そして、その街に必要なものを考える。

そういうことを積み重ねて、「大英産業がいる街って、なんだか元気になっているよ
ね」と言ってもらえる会社にしたいです。

取材を終えて

「不動産会社って、家を売る会社だと思っていました。」
そんなイメージから始まった今回の取材。
でも話を聞いていくうちに、マンションから街へ、会社から働く人へ、               そして社長自身の人生へと、どんどん話が広がっていきました。


特に印象に残ったのは、一ノ瀬社長の「決める」という言葉です。
1 番になると決める。
自分の力を使い切ると決める。
街を元気にすると決める。
そして、今の会社を「こんなもんじゃない」と信じる。
就職活動をしていると、「どんな会社に入るか」を考えることが多くなります。
でも今回の取材を通して、それと同じくらい、
「自分は何に本気になりたいのか」
を考えることも大切だと感じたインタビューでした。

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